研究概要 |
本年度研究計画に基づきその結果を報告する。 コイル型励磁装置とセンサの組み合わせた新型センサを用いてセンサの改良とデータの収集を行った。 1,センサ外套の改良 センサ先端の外套材質の改良し強度を増強させ、静電気によるノイズを減少させ、測定の安定化を図った。 またセンサの全長を短縮し実際の患者での使用に際してより使いやすいように改良した。 2,センサ解析機器の改良 センサによる改良と相まってコンピュータ上のソフトウエアの改良により、測定値の基準点の安定化がはかれ、これまで測定値の上昇が微妙な場合、判断に迷う事があったが、より容易に判定が出来るようになった。 3、臨床応用 術中に測定に際して、3cmの小切開下での操作には特に問題はないが、ある程度センチネルノードの存在する方向を見いだすまでには時間を要した。これはセンチネルノードへの磁性体の取り込みが少ない場合やセンチネルノードが腋窩の奥深く存在する場合などは、磁気センサの感度や距離としての検出限界を超えるため、より慎重かつ丁寧に腋窩の探索を行う必要があるためと思われた。しかし取り込みが十分な場合はより短時間でセンチネルノードの同定が可能であり、初期型の磁気センサに比べてすべての面で性能が向上した。 今後更に臨床で症例を重ねてデータの収集と解析を行い、今後はアイソトープを用いない磁性体単独でのセンチネルリンパ節生検のFeasibility studyを行う予定である。
|