研究課題/領域番号 |
15591334
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
山田 卓也 岐阜大学, 大学院・医学研究科, 講師 (60324315)
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研究分担者 |
関野 考史 岐阜大学, 医学部附属病院, 助手 (40362165)
森 義雄 岐阜大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (40220032)
松尾 浩 岐阜大学, 医学部附属病院, 助手 (80362169)
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キーワード | インピーダンスCT / センチネルリンパ節 |
研究概要 |
本研究は電極を用いて体内の電気的な評価を行い、さらには鉄コロイドを用いて集積するリンパ節の位置を電気的にとらえることを目標としている。 このため正常の組織と悪性病変の電気的な相違が有るか否かを確認するために、とくに手術によって摘出された臓器の電気的な評価を試みた。具体的には正常な胃粘膜と悪性病変部分の交流電流下のインピーダンスを測定し、β分散領域とよばれる1MHz-100Mzの細胞膜の絶縁性・イオン透過性の指標となるtandの最大値"tandm"を算出し検討した。その結果、"tandm"は胃癌の高分化型管状線癌患者の正常胃粘膜部分で4.320±0.13であり同一患者の癌病変部(進達度m〜mp)の"tandm"は4.65±0.36であった。統計学的には両者に有意差を認めなかった。一方低分化腺癌患者の正常胃粘膜部分の"tandm"は3.35±0.21で、癌病変部特に進達度m〜mp部分は4.66±0.79、進達度ss〜se部分は7.60±1.23であった。これらには統計学的な有意差を認めた。組織学的には組織構造変化が著しい低分化なものや、癌の進達度がより進行した癌において"tandm"の値が高値となることが確認された。 一方組織における鉄コロイドの集積を電気的に検出する試みは、現在臨床の場においてMRI検査で使用されている鉄コロイドを含んだ造影剤を使用し試みたが、正常リンパ節と鉄コロイドを含んだリンパ節の電気的な相違は今のところ検出できていない。造影剤の使用量、鉄コロイドの含有量、電極の接触の方法などを検討し、現在進行中である。
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