研究課題/領域番号 |
15591334
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
山田 卓也 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 助教授 (60324315)
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研究分担者 |
關野 考史 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 助手 (40362165)
松尾 浩 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 非常勤講師 (80362169)
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キーワード | インピーダンスCT / センチネルリンパ節 / 誘電特性 / Ferumoxides |
研究概要 |
120方向のインピーダンスデータを得るために開発した16対の接触型多点計測用の電極の作成を行った。ただし、電極の縮小化は困難であった。接触型多点計測用の電極と現有のインピーダンスアナライザー(HP4194A)を用い、実験用ブタの胃、大腸で、1kHz〜1MHzのmulti frequency rangeで電気伝導度、電気容量、インピーダンスの測定をおこなった。データは再現性に乏しく、動物の個体差を反映しているものと考えられた。つぎに、得られたデータを現在のX線CTの計測技術である等電位逆投影法で誘電特性の導電率分布図を作成した。ただし、空間分解能が十分でなく、得られた画像からはリンパ節の画像描出は得られなかった。次に、実際MRIの造影剤であるFerumoxidesを用いてリンパ節への集積を検討した。数種類の大きさで鉄(Fe)を含有したコロイドを作成し、どの大きさコロイドがもっとも効率よくリンパ節に集積するか検討するため、実験用ブタをもちいて、コロイドを様々な臓器に注入し、インピーダンスCTにて電気的にセンチネルリンパ節の検出を試みたが、磁性体の拡散効果のためどのコロイドでもセンチネルリンパ節の検出は不可能であった。また、実際に術中インピーダンスCTでセンチネルリンパ節の描出を予定していたが、動物実験でインピーダンスCTの有効性が示されなかったため、臨床における使用は実施できなかった。以上から、インピーダンスCTを用いたセンチネルリンパ節検出法の確立は、事実上困難といわざるえない状況であった。
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