研究課題/領域番号 |
15591339
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
三木 誓雄 三重大学, 医学部, 助教授 (50242962)
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研究分担者 |
楠 正人 三重大学, 医学部, 教授 (50192026)
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キーワード | 大腸癌 / interleukin-1 / interleukin-6 / interleukin-1 receptor / 増殖因子 |
研究概要 |
(1)大腸癌細胞は炎症性サイトカインのIL-1やIL-6を産生し、また細胞膜表面にIL-1、IL-6のreceptorを有し、大癌増殖に対しIL-1-IL-6 networkがautocrineに作用すると考えられている。一方、大腸癌細胞はIL-1-IL-6 networkにnegative feedbackをかける抗炎症性サイトカインであるIL-1receptor antagonistも正常細胞と同様産生するが、発癌、腫瘍進展とともにその能力を失活し、さらには腫瘍抑制遺伝子の変異にも関連している。本研究の目的は、このautocrine機構の中心を成すIL-1、IL-6とそれぞれのreceptor、receptor antagonistとの親和性を制御するメカニズムを解明し新しい抗腫瘍療法を確立することにある。 (2)大腸癌細胞におけるIL-1-IL-6 networkの存在を証明する目的で培養細胞株を用いて癌細胞のIL-1-IL-6産生能を評価した。その結果添加したIL-1betaにより癌細胞のIL-6産生は亢進し、さらにIL-1-IL-6 networkが産生を誘導する血管内皮増殖因子の産生も強く誘導された。この一連のcascadeはIL-1raの添加によりblockされ、大腸癌細胞におけるIL-1-IL-6 networkの存在が証明された。 (3)次にIL-1とIL-1receptorのaffinityをコントロールする蛋白であるIL-1 receptor accessory proteinの癌における発現をwestern blottingにて検討したところ、病期の進行とともに発現が低下する傾向が認められた。 (4)以上の結果を基に、plasmin transfection法を用いてIL-1 receptor accessory proteinがIL-1とIL-1receptorのaffinityに与える影響を現在評価中である。
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