平成15年度研究実績 1)術中胃電図測定のための機器と解析ソフトウェアの開発 現在、胃pacemakerの位置を同定する機器は秋田大学工学資源学部と共同開発中である。すでに生体への安全性を考慮したアイソレーションアンプとデジタルフィルターからなる測定装置が完成し、体表電極からの胃電図測定が可能である。途中、開発に関連した研究協力者の都合により、一時開発が中断したが、本年に入り術中に胃壁の電位を測定する滅菌可能な電極ユニット(当初の計画では平滑筋筋電図用電極をtriangleとsquareにフレームに配置し、両者の間で性能を比較する予定であったが、解析ソフトのアルゴリズムとの関係で理論的にはtriangleが最適であることが判明した。)の試作品が完成している。さらに電極ユニットの複数の電極から得た電気信号から信号源の位置を特定する解析ソフトも完成し、術中の測定が可能になった。システム上、当初の研究計画との相違点は、マルチチャンネルデータレコーダー(オムニエースII RA-1200)内のFFT機能では3cpm(0.05Hz)の胃電図波形を処理する精度が低いことが判明した。そこで、FFT解析だけはdataをパソコンに転送し別の解析ソフトで行うことにした。 2)倫理委員会への申請 測定システムの完成をうけて、開腹胃切除術予定患者を対象にした胃ペースメーカー同定に関する臨床試験を学内倫理委員会に申請した。
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