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2003 年度 実績報告書

腹腔鏡下自律神経温存手術における各種手術デバイスの神経に及ぼす影響と評価法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 15591387
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

小嶋 一幸  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (60313243)

研究分担者 山下 俊樹  東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 助手 (80334415)
植竹 博之  東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 助手 (60311651)
榎本 雅之  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (60301165)
杉原 健一  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (10171167)
キーワード腹腔鏡下 / 神経温存
研究概要

1)腹腔鏡手術は拡大視効果により神経周囲の解剖が明瞭に観察できることから、迷走神経温存術式の手技の検討をした。腹腔神経温存では、体重減少率は、従来の開腹手術では10%であったのに対して、迷走神経温存では5%前後に留まっており、また術後の体重の回復も神経温存例で早かった。下痢は従来の手術では8%ほどに認められたが、温存手術では2%に認めるのみであった。肝枝温存により、胆石症の発生率は従来手術では14%前後に認められたが、温存手術では現在までに胆石症発症がないなど、術後長期のQOLは良好に保たれた。一方、現在までに神経温存が行われた40例においては、経過観察期間40ヶ月で再発を認めず。(第58回消化器外科学会)。
2)分子生物学的手法:教室では抗癌剤感受性に関する遺伝子、蛋白の解析に精力的に取り組み、すでにreverse transcript PCR法によるmRNAレベルでの遺伝子発現や免疫染色による蛋白レベルでの検討を行ってきた(Annals of surgical Oncology 9:599-603、2002、第92、93回アメリカ癌学会)。
3)外科実験動物:腹腔鏡下手術の新たな手技開発のため、特に豚を用いた検討を行ってきた。超音波凝固切開装置とバイポーラシザーズ、モノポーラ電気メス、メスて切離した場合の周囲臓器の温度と熱変性が及ぶ距離を豚を用いて検討した。その結果温度は、モノポーラ、超音波凝固切開装置、バイポーラ、メスの順であり、熱変性の距離も同様であった。以上の点から、神経損傷と止血のバランスからはバイポーラが有用という結果であった。今後、神経損傷や腫瘍に及ぼす熱の影響を分子生物学的見地より明らかにする予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 小嶋 一幸: "腹腔鏡下胃切除術は長期QOCを改善したか?"外科治療. 88・3. 356-358 (2003)

  • [文献書誌] 小嶋 一幸: "腹腔鏡補助下自律神経温存幽門側胃切除術"臨床外科. 58・10. 1355-1360 (2003)

  • [文献書誌] 跡見裕, 上西紀夫, 杉原健一編: "専門医をめざすための経験すべき鏡視下消化器手術 幽門側胃切除術(D2郭清+再建)"メジカルビュー社. 180 (2003)

  • [文献書誌] 杉原健一編: "実写とイラストで学ぶ鏡視下手術手技図譜 腹腔鏡下胃手術"永井書店. 276 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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