研究課題/領域番号 |
15591410
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
梅本 淳 徳島大学, 医学部, 助教授 (60185072)
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研究分担者 |
本田 純子 徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (10346611)
堀 均 徳島大学, 工学部, 教授 (90119008)
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キーワード | FXR / 胆汁酸 / 大腸発癌 / 胆汁酸代謝関連遺伝子 / COX-2 |
研究概要 |
胆汁酸の、FXRを介した大腸発癌関連遺伝子及び胆汁酸代謝関連遺伝子の発現への影響を調べるため、FXRをノックアウト(K/O)したC57BL/6Nマウスとそのwild typeのマウス(雄、8-12週齢)に対し、コール酸(0.5%,1.0%)、ケノデオキシコール酸(0.5%)を各々含む食餌を5日間投与した群と非投与群を作成した。摘出大腸からRNAを抽出、大腸発癌関連遺伝子としてCOX-2、COX-1、胆汁酸代謝関連遺伝子としてBsep、Ntcp、Mrp2、Mrp3、Mrp4、Oatp1、Oatp2、LST-1、CYP7A、MDR-1a、MDR-1b及びGAPDHにつき通常のReverse Transcriptase(RT)-PCRによる電気泳動度を調べるとともにLight Cycler^<TM>により定量PCRを行った。その結果、肝で発現の見られる上記11種類の胆汁酸関連遺伝子の内、大腸で発現が見られたのはMrp3、Mrp4、MDR-1aであった。mRNA発現量はwild typeマウス及びFXR-K/Oマウス両者において胆汁酸投与による影響はみられなかった。一方、FXRをK/Oすることによる影響として、胆汁酸投与なしの条件下でCOX-1、COX-2、Mrp3、Mrp4、MDR-1aの発現は有意差はないものの全てやや低下する傾向が見られた。wild typeマウスでは胆汁酸投与によりCOX-1やCOX-2の発現が抑制される傾向が有意差はないが見られた。またFXR-K/OマウスでもCOX-1やCOX-2の発現に対し同様の傾向が見られた。マウス本来の大腸内に存在する胆汁酸がFXRを介してCOX-1、COX-2、Mrp3、Mrp4、MDR-1aの発現を常時刺激している可能性が考えられた。
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