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2003 年度 実績報告書

肝予備能把握法の確立と肝切除後残存肝機能の分子生物学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 15591417
研究機関宮崎大学(医学部)

研究代表者

千々岩 一男  宮崎大学, 医学部, 教授 (90179945)

研究分担者 牧野 一郎  宮崎大学, 医学部, 助手 (30347059)
甲斐 真弘  宮崎大学, 医学部, 講師 (40264379)
岩村 威志  宮崎大学, 医学部, 助教授 (50151759)
上田 純二  宮崎大学, 医学部, 医員
自見 政一郎  宮崎大学, 医学部, 助手 (90363598)
キーワード閉塞性黄疽 / 大量肝切除 / 肝不全 / トランスポーター
研究概要

本年度の計画である閉塞性黄疸と肝切除モデルで以下の検討を行っている.
1)ラットの総胆管結紮モデルを作成し結紮後3日から28日までのタイムコースをとり血液,肝臓を採取した.血中ビリルビンは結紮後すぐに上昇し,一旦ブラトーとなり2週間目に再上昇する二相性のカーブを描いた.血中総胆汁酸は結紮後急速に上昇し,その後徐々に低下した.肝組織からtotal RNAを抽出し,半定量的RT-PCR法でmRNAの発現の変化を検討した.sinusoidからの胆汁酸の取り込みに関わるoatp,ntcpは胆管結紮後一旦低下し14日目で再上昇したがその後低下した.毛細胆管への排出に関わるmdr2は発現の変化を認めなかった.mrp2,bsepは7日目まで低下し,14日目で再上昇し,その後低下した.mrp3は21日目より発現が上昇した.これらの事から,胆管閉塞の期間によりトランスポーターのmRNAの発現が異なることが示唆されている.
2)また,70%肝切除と90%肝切除をラットで行い,6〜72時間後に犠牲死させ肝臓を採取した.肝臓よりtotal RNAを抽出し,RT-PCR法を行い,mRNAの発現の変化を検討した.bsep,mrp2は70%肝切群では術後早期に上昇し,次第に低下し正常域まで戻ったが,90%肝切群では,術後早期に低下したまま基準値に戻らなかった.ntcpはいずれも術後早期に上昇し,正常域に戻った.oatp1は70%肝切群は術後早期に著明に上昇したが,90%肝切群では低下したまま戻らなかった.
このように胆管閉塞期間や肝切除量の違いによりトランスポーターの発現に違いがあることが示されつつあり,非可逆的肝障害の指標を検討している.

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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