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2005 年度 実績報告書

心臓死肝移植モデルにおけるトロンボモジュリンの阻血再潅流障害抑制効果

研究課題

研究課題/領域番号 15591419
研究機関琉球大学

研究代表者

白石 祐之  琉球大学, 医学部, 助教授 (00264482)

研究分担者 宮国 孝男  琉球大学, 医学部附属病院, 講師 (00295320)
キーワードトロンボモジュリン / 阻血再灌流障害 / アデノウィルスベクター / 遺伝子冶療 / 温阻血障害 / 肝臓移植 / 心臓死
研究概要

トロンボモジュリン(Thrombomodulin : TM)/プロテインC系は、ヘパリン/アンチトロンビンIII系と並ぶ生体内の主要な抗凝固システムである。
脳死肝移植のドナー不足は深刻で、心臓死肝移植への適応拡大は重要な課題である。しかし、心臓死肝臓移植において温阻血障害は不可避であり、primary non functionの危険性が高い。これは、再灌流後の障害により移植片の類洞内皮細胞からTMが喪失するために微小血栓が形成され、局所循環が障害されるためである。
組換えアデノウィルスを用いた遺伝子導入は、肝臓特異的に高効率な遺伝子導入が可能である。そこで我々は、組換えアデノウィルスの静脈投与にて、ヒトTM遺伝子(hTM)をラット肝臓へ導入し、肝温阻血再灌流障害モデル(30分間の全肝阻血を行い、その後阻血を解除する)を用いて、TMの障害抑制効果について検討した。TM遺伝子導入群に対し、LacZ遺伝子導入群と非遺伝子導入群を対象とし存。再灌流6時間後、12時間後、24時間後、7日後に犠牲死させ、検体を採取した。
まず、hTM遺伝子の導入を、RT-PCRと免疫染色て確認した。
再灌流12時間後において、対象群に比しTM遺伝子導入群で、ALTの低下と組織血流量の増加を認めた。AST、ヒアルロン酸、血清TMでは差はみられなかった。
病理像では、HEで対照群に対し、TM群で肝障害の抑制を認めた。フィブリン血栓については有為な差はみられなかった。
以上より、TM遺伝子を導入することで、再灌流後の微小循環障害を抑制し、肝障害を抑制しえた。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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