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2004 年度 実績報告書

PPARγリガンドによる大腸癌肝転移制御とその作用機作に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 15591442
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

西堀 英樹  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (10228207)

研究分担者 高野 正太  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (90338070)
キーワード大腸癌 / 肝転移 / PPARγ
研究概要

【目的】核内レセプター・スーパーファミリーのひとつであるperoxisome proliferator-activated receptor γ(PPARγ)は多くの大腸癌に発現しており,大腸癌に対して増殖抑制効果を示すことが報告されている.今回,PPARγリガンドによる大腸癌肝転移抑制効果を明らかにすることを目的とし,in vitroおよびin vivoでの基礎的検討を行った.【方法】1)大腸癌細胞株(HT-29、SW480)に対するPPARγリガンドpioglitazone(PGZ)によるin vitroでの増殖抑制効果をcell proliferation assayにより検討した.2)HT-29,SW480におけるPGZ 20/50μMによるPPARγ,cyclooxygenase-2(COX-2)発現の変化をwestern blottingにより検討した.3)SCIDマウスを用いHT-29およびSW480の脾注肝転移モデルを作成し,PGZ200mg/kg経口投与による肝転移抑制効果を肝重量および転移結節数により評価した.【結果】1)PGZはin vitroにおいてHT-29およびSW480の増殖を濃度・時間依存性に抑制した.2)PGZは,HT-29,SW480のPPARγ発現には影響を与えなかったが,COX-2発現を濃度・時間依存性に抑制した.3)SCIDマウス肝転移モデルにおいて肝重量,肝転移結節個数はともにPGZ投与により対照群に比し有意に減少した(p<0.05).【結語】PPARγリガンドPGZは,大腸癌細胞株HT-29,SW480に対して増殖抑制,肝転移抑制効果を示し,これはCOX-2発現抑制を介している可能性が示唆された.今後さらなる検討が必要であるが,PGZの大腸癌肝転移治療薬としての臨床応用の可能性が考えられた.

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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