研究課題
平成17年度はあらかじめ提出している実験計画に基き以下の研究実績を得た。1.TGFbシグナルの培養細胞上における生化学的、形態学的解析。(1)Western blotting法、Real-time PCR法を用いて、たんぱく質、mRNAレベルにおいてシグナル伝達の各ステップTGFB-TGFBR-smad-標的遺伝子の発現を検討した。胆管癌細胞種においてTGFBの高発現を認めた。2.培養細胞上でのTGFβ1シグナル伝達抑制、刺激による細胞内シグナル伝達の検討。(1)recombinant TGFβ1を用いて細胞内TGFβ signalを活性化させ、シグナル伝達の各ステップ(細胞内シグナル伝達、標的遺伝子の転写)をWestern blotting法、Real-time PCR法を用いて検討したところ、胆管癌細胞内でTGFBのautocrineな伝達異常を認めた。(2)免疫組織学的手法、RIを用いた細胞周期の検討より、胆管癌細胞においてTGF-β1シグナルによる細胞増殖能が以上に亢進していることが確認された。3.RNA干渉を用いてTGFBRIIを抑制すると癌の増殖能が低下することが確認された。4.TGFとIL-6のcrosstalkに関する検討。(1)rhTGFBを胆管癌細胞に投与すると、それに反応してIL-6の発現ががん細胞内で増殖することが確認された。Western blotting法、Real-time PCR法を用いて、たんぱく質、mRNAレベルで確認した。
すべて 2005
すべて 雑誌論文 (1件)
Gastroenterology 129
ページ: 1654-1662