研究課題/領域番号 |
15591456
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
吉岡 和彦 関西医科大学, 医学部, 講師 (30166912)
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研究分担者 |
森田 美佳 関西医科大学, 医学部, 助手 (50268372)
岩本 慈能 関西医科大学, 医学部, 助手 (00333196)
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キーワード | Dynamic graciloplasty / 直腸癌 / 人工肛門 / 肛門機能 |
研究概要 |
1)Dynamic graciloplastyにおけるcontinenceと排泄能の改善 この術式を肛門部の便の維持(continence)と排便能力の改良の2つのアプローチにより改善を試みてきた。Continenceの改善に関しては、8週間かけて行う薄筋のトレーニングにおいて現行の設定条件から他の種々の条件に変えることにより有効な設定を探った。その結果、刺激装置の電圧、刺激回数、刺激時間において一定の結果を得た。排泄能力に関しては新しい工夫として腸管そのものに電気刺激を与えることにより蠕動を促進し、その結果として排便を促す方法を試みた。 2)排便機能の客観的評価の継続 手術を受けた患者の肛門機能の客観的評価をこれまでに確立してきた方法で行ってきた。すなわち、直腸肛門部の内圧検査、直腸感覚、肛門粘膜電気刺激閾値、直腸コンプライアンスなどを指標としてその経時的変化を記録した。また、解剖学的検査もこれまでに確立してきたdefecographyを用いて行った。肛門管長、直腸肛門角、pelvic floor descent、perineal descentを指標として直腸肛門部の変化を解析した。 3)Dynamic graciloplastyによる会陰部新肛門と腹部人工肛門の比較 患者はただ単に会陰部に肛門を造設すれば満足するものではなく、ある一定以上の肛門機能を維持できなければむしろ腹部の永久人工肛門を望むことが明らかとなってきた。したがって、術前の患者に会陰部の肛門機能に障害を有する場合と腹部人工肛門を永久に有する場合とを想定して選択を試みる手法を検討した。具体的にはいわゆるrating scaleと呼べる効用値を測定する手法を用いて検討した。術前の患者においては形体を選択するか機能を選択するかについて面接によるアンケート調査を行い医学生と比較検討した。
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