研究課題/領域番号 |
15591465
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
崔 禎浩 東北大学, 病院, 講師 (60312576)
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研究分担者 |
田林 晄一 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (90142942)
佐藤 正明 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30111371)
西條 芳文 東北大学, 加齢医学研究所, 助教授 (00292277)
小田 克彦 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (60323002)
熊谷 紀一郎 東北大学, 病院・医員
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キーワード | 大動脈瘤 / バイオメカニクス / 血管内超音波法 / 経食道心エコー / 血管壁 / 組織速度 / マクロファージ / 炎症 |
研究概要 |
本研究の目的は、超音波断層装置による大動脈壁の力学的特性の定量的評価システムを開発し、大動脈瘤患者の個々の病像に応じた動脈瘤破裂の危険性や手術適応について客観的指標を確立することである。科学研究費の交付期間内の具体的な目的としては、血管内超音波法(IVUS)および経食道心エコー法(TEE)装置により得られた、超音波のRF信号を解析し、大動脈壁の局所弾性特性を計測することである。 中心周波数40MHzのIVUS装置から出力されるRF信号をサンプリング速度500MSa/sのアナログ/デジタル(A/D)変換ボードで、また、同時に心電図および冠動脈内圧を10kSa/sのA/D変換ボードで、同一のワークステーションに取り込み保存した。隣接するフレーム間の同一ライン上におけるRF信号の相関と変位を計算し、相関が高い部分が血管壁であると言うアルゴリズムにより、血管壁の自動抽出を行い、またIVUSの1回転に要する時間が33msであることから変位距離を33msで除すことで組織の運動速度を計算し、血管壁のある部分の組織の運動速度分布をTissue Velocity Imagingと名づけ表示した。 また、中心周波数4〜7MHzのTEEにより手術中に得られた下行大動脈の短軸像を心電図および血圧と同時にデジタル保存し、隣接するフレーム間の相互相関係数を2次元で計算することにより、局所の2次元ベクトルを計算した。IVUSでは冠動脈アテレクトミーによる摘出組織との対応、TEEでは手術摘出組織との対応を検討したところ、血圧変動による局所血管壁の受動的な運動が摘出組織の種類およびマクロファージなどの炎症性細胞の出現に密接に関係していることが示された。この研究成果により超音波を応用した大動脈瘤壁バイオメカニクスの高精度計測の有用性が示された。
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