研究課題/領域番号 |
15591472
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
胸部外科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
塩野 裕之 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (20346216)
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研究分担者 |
松田 暉 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (00028614)
南 正人 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (10240847)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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キーワード | 肺移植 / MHC / 拒絶反応 / 免疫抑制 / ラット / HVJ |
研究概要 |
臓器移植は、免疫抑制剤の開発により、その成績を飛躍的に向上させてきた。しかし、拒絶反応の抑制はまだ充分とは言えず、より安全で強力な免疫抑制法の開発が期待されている。拒絶の標的となる重要な分子のひとつは、MHC class II分子であると考えられている。我々はこのMHC分子の発現を制御する転写因子のひとつであるMHC class II transactivator (以下CIITA)に注目し、分子生物学的に発現を抑制し、最終的に拒絶反応を制御する方法の開発に着手した。 CIITA分子のactvation domainを欠失し、DNA binding domainを残したmutantを細胞内に高濃度に発現させることによって、MHC class II (HLA-DRに代表)の発現が抑制されたRajiクローンを作製することに成功した。 平行して、ヒト肝細胞抑制因子(HGF) cDNAを挿入した発現vectorを、Hemagglutinating virus of Japan (HVJ virus)に組み込み、ラット陰茎背側静脈から投与することによって、ラット肺に、目的とするcDNAを遺伝子導入し蛋白を発現させる系を確立した。 これらの成果をもとに、ラット肺にCIITA dominant negative mutantを遺伝子導入することにより、MHC class II発現が抑制されたラットdonor肺を作製することが可能と考えられ、新たな拒絶反応抑制法の開発に役立つことが期待される。
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