研究課題/領域番号 |
15591476
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
胸部外科学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
金田 好和 山口大学, 医学部附属病院, 助手 (70325223)
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研究分担者 |
上田 和弘 山口大学, 医学部附属病院, 医員(臨床)
村上 知之 国立病院機構山陽病院, 臨床研究部, 形態研究室長 (20200272)
杉 和郎 国立病院機構山陽病院, 臨床研究部, 部長 (70241271)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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キーワード | 微小転移検出 / フローサイトメーター / 肺癌 / 術中迅速病理診断 |
研究概要 |
癌のリンパ節微少転移をフローサイトメーター(FCM)で検出する方法(FDL法)の開発に関して、以下のような研究を行い、成果を得た。 1.基礎的・技術的検討 1)細胞分散法:メディマシーン法によりリンパ節からの十分な細胞分散が可能であった。 2)細胞膜透過性亢進法と非洗浄染色法:エタノール固定法と、界面活性剤Triton X-100(TX)用いたTX法とを比較し、遠心洗浄を一切行わない方法(非洗浄法)の可能性を検討した。エタノール固定とTX法において非洗浄染色で良好な染色結果と細胞回収率が得られたが、洗浄法では細胞の喪失が著しかった。 3)検出感度:正常リンパ節細胞にヒト肺腺癌細胞を混入(0.1-0.001%)し、FCMで癌細胞を検出したが、0.001%の癌細胞を検出できた。 4)CK/CEA/DNA三重染色の至適方法:肺腺癌細胞で、CK/CEA/DNA三重染色における至適な染色法は以下の方法であった。分散細胞を70%エタノールで20分固定し、抗体希釈液で1回遠沈洗浄する。沈渣に抗体希釈液を800μl添加し、このうち400μlを陰性コントロールとする。遮光状態で400μl細胞液にFITC標識抗CK抗体を50μl、及びPE標識抗CEA抗体を50μl添加し、室温で20分間反応させた後、7-AADを50μl添加し、室温で10分間反応させる。 2.臨床的有用性に関する検討:肺癌患者のリンパ節を用いて、病理診断とFDL法を比較した。病理診断で転移のみられたリンパ節はFDL法でも陽性と判定され、病理診断で転移がなかったがFDL法で陽性と判定されたリンパ節があった。 3.術中迅速診断のための技術的検討:細胞をより迅速に分散できるようにメディマシーンを改良することや、より高速に測定できるFCMの開発が望まれる。
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