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2003 年度 実績報告書

非小細胞肺癌組織における炎症反応の解析とその抑制卸による抗腫瘍療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 15591479
研究機関九州大学

研究代表者

吉野 一郎  九州大学, 大学病院, 講師 (40281547)

研究分担者 掛地 吉弘  九州大学, 大学病院, 助教授 (80284488)
キーワードMacrophage migration inhibitory factor / 炎症性サイトカル / 肺癌 / 喫煙関連化学物質 / 癌性胸膜炎
研究概要

1 肺癌細胞株におけるMIFの発現の有無の検索
ヒト由来の肺癌細胞株(扁平上皮癌株QG56、腺癌株PC-9、小細胞癌株QG90)よりRNAを抽出し、cDNAを調整後、下記のoligoprimerを用いてRT-PCRを行い、MIFの遺伝子発現を確認した。
2 臨床検体におけるMIFの発現の有無の検索
59症例の切除肺より採取し、凍結保存した非癌部肺、腫瘍組織についてRNAを抽出し、real time monitoring PCR法にてMIFのRNA量(/0.08μg)を定量したところ、癌部で144078コピーと非癌部の25438コピーより.有意に高かった(P<0.0001)。これは喫煙者で有意に高く(喫煙者腺癌26例152372コピー、非喫煙者腺癌18例86065コピー、P=0.0402)、喫煙とMIF発現の相関が示唆された。また、腫瘍内浸潤リンパ球を酵素法および抗体カラム法にて分離し、同様にMIFの遺伝子発現および無刺激培養48時間の培養情勢中のMIF蛋白をELISA法にて測定したところ、腫瘍内浸潤リンパ球にも明らかなMIFの発現が認められた。
3.MIFの発現と喫煙について
上記実験結果より喫煙関連化学物質がMIFの発現に関連している可能性が示唆されたため、肺癌細胞株A549の培養液にtobacco smokeあるいはbenz(o)pyreneを添加したところ、培養後8時間のA549にMIF蛋白の発現が認められた。また同じ刺激系にてp53蛋白の発現が認められたが、315serのリン酸化は阻害されていた。現在、この結果について更に解析中である。
4.MIFの発現阻止実験
MIFの遺伝子発現をcomputer解析にてデザインした2種類のMIF-siRNAをlipofection法にて各種肺癌細胞株への導入を行ったところ1種では阻止効果が認められず、他種にて試行する予定である。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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