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2004 年度 実績報告書

腹部内臓動脈急性閉塞による、腸管壊死範囲縮小化に関する実験的研究

研究課題

研究課題/領域番号 15591482
研究機関琉球大学

研究代表者

國吉 幸男  琉球大学, 医学部, 助教授 (50153317)

研究分担者 宮城 和史  琉球大学, 医学部, 助手 (00229808)
新垣 勝也  琉球大学, 医学部附属病院, 助手 (90325853)
キーワード内臓動脈急性閉塞 / 腸管虚血・壊死 / 腸管筋電図 / 腸管蠕動運動 / 腸管内圧変化 / 組織内酸素分圧 / 小腸組織 / 小腸腺窩
研究概要

(方法)
ビーグル成犬を開腹し、空腸から回腸までの小腸全体を5等分して定点測定部位とする。各点の1)腸管内圧測定による腸管運動の観測、2)腸管筋電図測定による腸管電気的活動の観測、3)漿膜面における組織PO_2測定による組織酸素分圧の観測をおこなう。腸管運動は2つの方法で行っている。(1)腸管内へ、ラテックス製バルーン付き圧transducerを挿入し、腸管運動に伴う腸管内圧変動を測定・観測する。(2)小腸漿膜面腸管壁内へ白金電極を刺入し、腸管筋電図を測定・観測する。
前値測定後、Cranial mesenteric arteryを完全閉塞し、1、6、12時間後までの1)-3)を測定・観測、続いてCranial mesenteric arteryの閉塞を解除して、1時間の1-3)を測定・観測する。上記計測後に、小腸を摘出しそのミクロ組織像を検討した。
(結果)
Cranial mesenteric arteryを1時間閉塞後では、腸管壁がチアノーゼを呈するが、同時に腸管収縮運動が視認され、また1)腸管内圧測定による腸管運動が10cycle/min.程度の周期性の腸管収縮運動が認められる。2)腸管内圧測定による腸管運動に先立ち腸管筋電図が認められる。3)漿膜側における組織内酸素分圧は10mmHg前後に低下した。組織学的には壊死の部分は認められなかった、6時間の動脈閉塞後は腸管壁のチアノーゼを呈し、且つ部分的に壊死が認められる。1)、2)の腸管筋の運動を示す所見は認められなかった。組織学的には小腸腺窩は壊死像が認められなかった。12時間の動脈閉塞後、小腸全範囲に渡って高度のチアノーゼを認め、同時に全小腸に渡って腸管内出血を認めた。1)、2)の腸管筋の運動を示す所見は認められなかった。3)腸管漿膜PO_2は0mmHgであった。組織学的には小腸全体に渡って、出血性壊死像が認められた。
以上より、動脈閉塞6時間を境に組織変化が大きく、その前後の腸管Viabilityの変化を今後詳細に検討していく。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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