研究課題/領域番号 |
15591506
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
冨山 誠彦 弘前大学, 医学部附属病院, 助手 (40311542)
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研究分担者 |
神成 一哉 弘前大学, 医学部附属病院, 講師 (20241466)
若林 孝一 弘前大学, 医学部, 教授 (50240768)
関谷 徹治 弘前大学, 医学部, 助教授 (70154656)
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キーワード | レボドーパ / ジスキネジア / 淡蒼球内節 / GABA |
研究概要 |
6-hydroxydopamineをsterotaxicに内側前脳束に注入して片側黒質線条体神経細胞を破壊したラットに、レボドーパを反復投与することによってレボドーパ誘発ジスキネジアモデルラットを作成した。このモデルラットにおいて淡蒼球内節の形態学的検討を行い、以下のことを明らかにした。 (1)淡蒼球内節は病変側で健側に比べ肥大していた。 (2)この肥大は灰白質の拡大が原因であった。 (3)この肥大にグリオーシスは関与していなかった。 (4)電顕による検討で神経終末の肥大が病変側淡蒼球内節で認められた。 (5)免疫電顕にてGABA作動性神経終末の肥大が病変側淡蒼球内節で認められた。 (6)病変側淡蒼球内節で肥大していたGABA作動性神経終末はダイノルフィンとサブスタンス-Pを含有していた。 以上から、淡蒼球内節の肥大の原因はGABA作動性神経の終末の肥大が関与していることがわかった。しかし、淡蒼球内節には、線条体と淡蒼球外節からの2つのGABA作動性神経の投射を受けている。線条体からのGABA作動性神経はダイノルフィンとサブスタンス-Pを含むため、線条体からのGABA作動性神経の終末の肥大が淡蒼球内節の肥大に関与していることは確実であるが、淡蒼球外節からのGABA投射の関与も否定できない。いずれのGABA作動性神経終末がレボドーパ誘発ジスキネジアモデルで肥大するかを確認する必要があり、今年度の課題としたい。
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