研究概要 |
Klothoマウス脳の組織学的・代謝学的検討: I]Klotho mouseの脳実質の組織学的検索:Klotho type groupとWild type group各々3匹を使用し、通常の組織学的染色(HE, KB)、各種免疫抗体染色(S-100,GFAP,シナプトフィゾン,NSEニューロフィラメント等)を用い、比較検討した。Klotho mouseはWild typeに比し、新旧皮質ともに神経線維成分が粗になり、神経細胞も減少している傾向にあった。特にグリアの明確な増生等はみられなかった。 II]Klotho mouseの脳局所糖利用率の比較:Wild type group及びKlotho type group各5匹を用い、平成15年度に報告した基礎実験に基づき2DG法によるLCGUの測定をおこない比較検討した。Wild typeとKlotho type両者間のphysiological variablesに於いて体重(g)(19.1±1.9対7.1±0.8)と血中グルコース濃度(mg/dl)(150±17対68±22)に有意差がみられた。年齢(day)、体重、Htには有意差はなかった。LCGU(μmoles/g/minutes, mean±SD)を比較するとsensory motor cortex(1.20±0.20対0.58±0.18), parietal cortex(0.88±0.10対0.45±0.15), auditory cortex(0.92±0.12対0.42±0.17), thalamus(1.25±0.29対0.61±0.26), caudate-putamen, superior & inferior collicules, cerebellar cortex等に於て有意にKlotho typeのLCGUが低かった(-46〜-61%)。Klotho type mouseではWild typeに比し、特にneocortex及び各皮質投射への中継核のLCGUが低い事が判明した。
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