研究課題
基盤研究(C)
[目的]慢性圧追性脊髄症の病態を分子レベルで解明するため、慢性脊髄圧追モデルであるttwマウスの脊髄における遺伝子発現の変化をcDNA microarray法を用いて解析すること。[方法]ttwマウスは環軸間膜に骨化をきたし脊髄圧迫が生ずる突然変異マウスであり、慢性圧迫性脊髄症のモデルとして認められている。本研究では、ttwマウスとコントロールとしてICRマウスそれぞれの脊髄より抽出したRNAより蛍光標識プローブを作成し、両者をマウス脳・神経幹細胞由来cDNAライブラリーを搭載したcDNA microarrayと競合的に反応させ、ttwマウスとコントロールマウスの間での遺伝子発現の相違を検出した。cDNA microarrayにて発現に相違の見られた遺伝子に関して、半定量的RT-PCRを行い発現変化を確認した。[結果]cDNA microarrayおよびRT-PCRの結果、全4851遺伝子のうち以下の16遺伝子の発現がttwマウス脊髄において低下していた。すなわちExtracellular superoxide dismutase、p34、GalNAc alpha-2,6-sialyltransferaseV、a-glucosidase IIa subunit、nuclear RNA export factor 1 homolog、β-spectrin、UDP-N-acetylglucosamyltransferase、mPACPL1、Hook1、NCAML1、NSPC1、solute carrier family 29、serine/threonine protein kinaseおよび未知遺伝子4個であった。[考察]慢性圧迫をうけた脊髄においては脊髄急性圧迫損傷(Hashimoto, et al. 2004)とは大きく異なる遺伝子発現パターンが見られた。すなわち、慢性圧迫に対する脊髄の反応は急性圧迫の慢性期とは大きく異なることが示された。
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