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2004 年度 実績報告書

軟骨細胞と骨髄由来間葉系細胞の2層培養による移植用骨軟骨複合体の作成

研究課題

研究課題/領域番号 15591564
研究機関千葉大学

研究代表者

和田 佑一  千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (10282485)

キーワード軟骨細胞移植 / 骨髄由来間葉系細胞 / 骨軟骨複合体
研究概要

本研究の目的は、軟骨細胞と骨髄由来間葉系細胞を層状に共培養することにより、移植用の骨軟骨複合体を形成することである。In vitroでの軟骨組織の形成には、従来コラーゲンゲルや3次元構造ポリマーなどの足場材料(scaffold)が利用されているが、本研究ではこうした足場材料を用いない方法であるAlginate-recovered-chondrocyte法(ARC法)を用いた。ウサギ骨髄由来間葉系細胞を培養インサート上に種々の濃度で高密度培養し、その上にARC法により軟骨組織を作製した。播種する骨髄由来間葉系細胞の数を増やすことにより、軟骨組織中のコラーゲン含有量は変化しなかったが、プロテオグリカン含有量は有意に低下した。作成された組織は、4週間以降ピンセットで保持するのに十分な強度を有し、軟骨層はII型コラーゲンに対する免疫染色にて染色された。軟骨細胞と骨髄由来間葉系細胞で層状に作製した組織は、軟骨細胞のみで作製した組織よりも高い力学的強度を有していた。これらの組織をヌードマウスの皮下に移植したところ、4週の時点で明らかな2層構造が保たれていたが、骨髄細胞層の骨化は確認されなかった。本研究により、足場材料を使用せずに、軟骨細胞および骨髄由来間葉系細胞からなる2層性組織を作成できることが明らかとなった。この組織は骨軟骨欠損へ移植するのに十分な強度を有し、自家組織移植術への応用が可能と思われた。今後は骨髄細胞層を骨化させるためのさらなる条件検討が必要と考えられた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2004 2003

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 膝関節障害への対応-再生医療的アプローチ2004

    • 著者名/発表者名
      和田佑一
    • 雑誌名

      骨・関節・靭帯 17

      ページ: 35-39

  • [雑誌論文] 自家培養軟骨細胞移植2004

    • 著者名/発表者名
      和田佑一
    • 雑誌名

      関節外科 23

      ページ: 83-89

  • [雑誌論文] 欠損軟骨修復法の臨床;軟骨細胞移植による修復2003

    • 著者名/発表者名
      和田佑一
    • 雑誌名

      整形・災害外科 46

      ページ: 137-140

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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