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2003 年度 実績報告書

細胞内シグナル伝達強制発現の手法を用いた関節軟骨再生・修復に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15591565
研究機関東京大学

研究代表者

苅田 達郎  東京大学, 医学部附属病院, 助手 (80359611)

研究分担者 河野 博隆  東京大学, 医学部附属病院, 助手 (20345218)
田中 栄  東京大学, 医学部附属病院, 講師 (50282661)
平岡 久忠  東京大学, 医学部附属病院, 助手 (10262007)
中村 耕三  東京大学, 医学部附属病院, 教授 (60126133)
織田 弘美  東京大学, 医学部附属病院, 助教授 (60101698)
キーワードアデノウィルスベクター / 遺伝子導入 / 細胞内シグナル伝達強制発現 / 関節軟骨再生・修復 / ALK恒常活性型遺伝子
研究概要

アデノウイルスベクターを用いた遺伝子導入を行い、細胞内シグナル伝達強制発現により関節軟骨再生・修復のメカニズムを知り、関節軟骨治療の可能性を探ること、および関節軟骨再生・修復をめざすことを目的に、本年度は正常関節軟骨細胞にTGF-β・BMPのType-1 receptorであるALK(Activin receptor- like kinase) family (ALK-2,3,5,6)の恒常活性型遺伝子を導入し、in vitroにて軟骨細胞に対する導入遺伝子の効果を調べた。軟骨細胞の平板培養系にアデノウイルスベクター感染後3日でMTTasseyで細胞増殖能を評価したところ、ALK6恒常活性遺伝子(BMP receptor-Ib)でcontrolの約10%の増殖活性上昇がみられたが、これは有意なものとはみなされなかった。RT-PCRにより関節軟骨のマーカーとしうるtypeII collagen、typeIX collagen、およびaggricanのm-RNA発現を72時間後に評価した結果、ALK3(BMP receptor-Ia)及びALK6でaggrecanのmRNA発現がそれぞれcontrolの1.4倍、1.9倍に増加していたが、typeII, typeIX collagenについてはmRNA発現は亢進していなかった。Alcian blue染色により、glycosaminoglycan(GAG)合成能をマクロで観察およびグアニジン塩酸抽出法にて定性的に評価した結果、ALK2(BMP6,7に対するreceptor)及びALK6で肉眼的にAlucian blueの染色性亢進が見られ、定量ではそれぞれcontrol細胞と比較してそれぞれ1.9倍、1.7倍であった。以上から、軟骨細胞にALK2,3,6恒常活性型遺伝子導入により、細胞外基質の産生亢進作用をメカニズムとする軟骨修復が期待されるものと結論した。今後、滑膜細胞にもその適応を広げ、in vitroでの研究に発展させる。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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