研究概要 |
3次元動態MRI運動解析システムをより使いやすく改良した。また、靭帯距離計測ツールを開発した。正常手関節、肘関節の3次元キネマティクスはかなり解明され、その知見を元に病的なキネマティクスの解析に着手しはじめた。舟状骨偽関節患者の手関節、上腕骨外顆骨折後偽関節患者の肘関節について解析し、第16回日本肘関節研究会(京都、2004.2月)、第47回日本手の外科学会(大阪、2004.4月)、第59回アメリカ手の外科学会(New York, Sep,2004)にて発表。舟状骨偽関節は近位型と遠位型では病態が全く異なることがわかり、臨床的に有用であった。 アメリカ手の外科学会ではこれまでに十分理解されていなかった舟状骨偽関節における病的キネマティクスについて3次元アニメーションを用いた解析を行い高い評価を得、Scientific Exhibit Best Layout and Presentation Awardの学会賞を受賞した。 英語論文としては、バイオメカニクス関係で手関節の手根中央関節のキネマティクスについてJournal of Hand Surgery[Am]に、肘関節に関して3次元回転軸の変化についてJ Shoulder Elbow Surgに発表した。また、これらのバイオメカ研究の結果を元に臨床的にあたらしいキーンベック病に対する手術法を開発しTechniques in Hand and Upper Extremity Surgeryに発表した。
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