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2003 年度 実績報告書

骨壊死に対する自己骨髄単核球細胞を用いた血管再生ならびに骨再生に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15591576
研究機関広島大学

研究代表者

安永 裕司  広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (40253075)

研究分担者 久留 隆史  広島大学, 医学部・歯学部付属病院, 医員
望月 由  広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (10284192)
越智 光夫  広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (70177244)
キーワードAngiogenesis / bone regeneration / 骨髄単核細胞
研究概要

最近骨髄には間葉系幹細胞や神経・血管などに分化する前駆細胞のpopulationを含んでいることが明らかになった.また近年,特に心血管領域において血管内皮細胞やその前駆細胞を虚血組織に移植し血管新生を誘導する試みがなされている.我々は骨髄から血管内皮細胞のpopulationを含む骨髄単核細胞(BMMNC)を採取し,血管新生因子であるbFGFを徐放化させたbFGFgelatin hydrogelを加えて兎の大腿骨に作成した骨欠損に移植し,その血管新生と後に続く骨形成を調査した.
同意を得た成人の腸骨からBMMNCがFicoll法で分離され,アテロコラーゲンゲル(Col)とともに血管内皮細胞増殖培地で培養を行った.In vitroでのBMMNCから血管内皮前駆細胞(EPC)への分化はacLDL, UEA1,CD31,34,SMAで評価した.次に,兎の大腿骨顆部に直径6mmの骨欠損を作製した.同欠損部に充填したCol, Col+BMMNC(5×10^6cells),Col+bFGF(10μg),Col+BMMNC+bFGFの4群を作製し,術後2,4,8Wで屠殺し血管新生と骨新生を評価した.
In vitroでhuman-BMMNCはアテロコラーゲンゲルとの三次元培養でEPCに分化させることができた.In vivoにてrabbit-BMMNCは10μg bFGFgelatin hydrogelとのcombinationにて移植後2WでEPCに分化し明らかな血管新生の増殖を生じた.移植後8Wでは他の群と比較して明らかに骨形成を促進していた.
bFGFgelatin hydrogelとBMMNCとの併用は,骨髄内の血管新生と骨形成を促進した.本研究は骨髄内の阻血性変化に対する骨髄内血管新生の獲得の可能性を示しており、今後、大腿骨頭壊死症などの骨髄の虚血性疾患に対する新しい治療法として期待できる.

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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