研究課題/領域番号 |
15591588
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
首藤 敏秀 九州大学, 大学病院, 助手 (00304783)
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研究分担者 |
志田 純一 九州大学, 大学病院, 助手 (90346792)
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キーワード | 関節リウマチ / 滑膜 / 機械的ストレス / 関節破壊 / 骨びらん / 滑膜細胞 / ビスフォスフォネート / アレンドロネート |
研究概要 |
関節リウマチ(RA)で炎症の主座となる滑膜は関節包を裏打ちするように存在しているが、関節の運動の方向により、滑膜は伸張されたり弛緩したりする。すなわち関節の運動に伴い滑膜は機械的ストレスに曝露される。RA患者の病態において関節に加わる機械的ストレスの意義を明らかにし、治療においてこれに対する予防あるいは対策の必要性を導くのが本研究のひとつの目的である。まず関節滑膜における機械的(伸展)ストレスの関節破壊における役割を臨床的に明確にするために、骨びらんの形成部位と手指関節のストレスのかかる方向との関連を調査した。手指のピンチ動作において、MPおよびPIP関節にかかるストレスは、第1指では橈屈方向に、第2指においては尺屈方向に主なストレスがかかると考えられる。すなわち関節包にかかる伸展刺激としては第1指では尺側に、第2指においては橈側により強いストレッチ刺激が加わると考えられる。そこで比較的早期のRA患者の手の単純レントゲン写真を用いて、骨びらんの形成部位が橈尺側のいずれに多いかを調査した。その結果、第1指では尺側に骨びらんの形成が多い傾向があり、第2指においては橈側により有為に骨びらんの形成が多いという結果が得られた。 続いて、滑膜細胞に機械的ストレス、特に生体内でかかっていると考えられる伸張ストレスを負荷する実験系を準備中である。RA患者の人工関節置換術時に切除される滑膜組織から得られる細胞を継代して用い伸張ストレスを再現性よく加えることができるFlexercellシステムを用いてコンピューター制御下に再現性よく陰圧をかけることが可能である。専用の6穴プレートにコーティングする細胞外基質としてタイプIコラーゲンで実験を再現性よく行えることを確認した。 また、機械的ストレスによって影響をうけると考えられる低分子量G蛋白質であるRho、Rac、Rasのprenylationを阻害するアミノビスフォスフォネートのひとつであるアレンドロネートが関節リウマチにおける骨びらんの進行を遅延させることを明らかにした。
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