研究課題/領域番号 |
15591592
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
米 和徳 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (40182844)
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研究分担者 |
小宮 節郎 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (30178371)
横内 雅博 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (80359976)
長嶺 智徳 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (10359979)
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キーワード | 脊髄損傷 / エリスロポエチン / アポトーシス / 神経変性 |
研究概要 |
1.胎生14日のICRマウスより採取し培養した神経細胞にN-methyl-D-asparatic acid(NMDA)を加えアポトーシスを誘導したコントロール群とNMDA添加24時間前にエリスロポエチン(EPO)を添加したEPO投与群について活性型caspase3抗体にて染色した。両群の活性型caspase3陽性細胞数を比較すると、EPO投与群にて有意に陽性細胞数が減少していた。この結果、EPOはマウス培養神経細胞のNMDA誘導アポトーシスを抑制することが明らかになった。 2.16週齢のWisterラットの胸椎部を椎弓切除し、120gの重錘にて圧迫し、完全対麻痺を呈する胸髄完全損傷モデルを作成した。このモデルを用いて、何ら処置を加えなかったコントロール群と損傷15分後と24時間後にEPOを静脈内投与したEPO投与群の2群について、損傷6時間後から7日後まで経時的に損傷脊髄を摘出し、活性型caspase3抗体とTUNEL法にて染色した。両群の活性型caspase3陽性細胞数とTUNEL陽性細胞数を比較すると、EPO投与群にて有意に陽性細胞数が減少していた。この結果、EPOはラット損傷脊髄において、アポトーシスを抑制することが明らかになった。 3.何ら損傷を加えなかったラットと損傷を加えたラットの脊髄をEPO受容体抗体にて染色した。いずれのラットの脊髄においても、EPO受容体は発現していた。 4.コントロール群とEPO投与群の脊髄を経時的にhematoxylin-eosinにて染色した。EPO投与群では、神経線維の変性が軽度であった。
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