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2004 年度 実績報告書

骨形成因子細胞内シグナル伝達系の制御による骨形成促進に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15591595
研究機関大阪市立大学

研究代表者

小池 達也  大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (50271177)

研究分担者 片桐 岳信  埼玉医科大学, ゲノム医学研究センター・病態生理部門, 助教授 (80245802)
高岡 邦夫  大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (30112048)
キーワード骨形成 / 骨形成タンパク(BMP) / cAMP / Smad6 / negative feed back / 薬物伝達系 / ペントキシフィリン / リン酸化
研究概要

骨形成蛋白(BMP)は生理活性物質であり、その遺伝子発現の調節によって活性が制御されている。BMPの臨床応用における問題点は、ヒトに応用する場合に多量のBMPを必要とすることである。用量の問題を克服することを目的とし、BMPの骨形成作用を増強させる様々な物質が研究されている。我々は、骨芽系細胞において、cAMPがBMPの存在下においてのみ骨形成活性を上昇させることに注目し、cAMPがBMPシグナル(Smad系)に及ぼす影響について研究を進めている。BMPの刺激により抑制Smadの発現が亢進し、negative feed back機序が発動されることが知られている。そこで、抑制Smadの抑制という点に注目し、(1)BMP活性を増強する因子が抑制Smad発現に与える影響を検証し、(2)抑制Smad抑制により骨形成増強が生じることを証明することを当面の目的とした。骨芽系細胞のST2細胞を用いて、BMPにより誘導される抑制SmadであるSmad6のmRNAの発現は、cAMPにより用量依存性に減少した。このことはcAMPがBMPシグナル伝達系のnegative feed backを抑制することにより、BMPの骨形成作用を増強していることを示し、BMPの存在下でのみALP活性の増強につながることと一致する。また、BMPによる特異的Smadのリン酸化はcAMPの追加により、そのリン酸化の程度に変化が見られなかったが、BMP単独ではリン酸化の減少を認める投与後3日目においても維持されており、BMP刺激により生じるnegative feed backを抑制することにより、cAMPは作用しているという仮説と矛盾しない。今後は抑制smadの遺伝子発現調節やsiRNAによる翻訳抑制などを局所的遺伝子治療に応用した骨の再生修復医療の新しい治療法の開発を目標とした研究つなげてゆきたい。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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