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2004 年度 実績報告書

自発運動負荷による骨髄細胞分化異常と分子メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 15591610
研究機関産業医科大学

研究代表者

沖本 信和  産業医科大学, 医学部, 助手 (70330991)

研究分担者 酒井 昭典  産業医科大学, 医学部, 助教授 (90248576)
大西 英生  産業医科大学, 医学部, 講師 (20279342)
中村 利孝  産業医科大学, 医学部, 教授 (50082235)
キーワードマウス / 自発運動負荷モデル / 骨髄細胞 / 骨組織形態計測 / エストロゲン
研究概要

1(背景・目的)運動が骨に及ぼす影響については、不明な点が多い。運動が骨髄細胞の分化に影響を及ぼすか否か、骨髄細胞の分化が海面骨、皮質骨にどのような形態変化をもたらすかを明らかにするために本研究を行ってきた。昨年度は、マウスにおける自発的クライミング運動が、骨髄細胞において破骨細胞の分化を抑制し骨芽細胞への分化を促進させ、脛骨海綿骨の骨形成率を増加させることによって海綿骨量を増加させることと、皮質骨においては外側へのドリフト効果が生じることを明らかにした。本年度は閉経後女性における骨粗鬆症に対する運動効果に着目した。エストロゲン欠乏状態マウスの骨に対する影響を明らかにするために以下の実験を行った。
2(方法)8週齢C57BL/6J系雌マウス100匹を、10匹ずつ10群に分けた。実験開始時コントロール群と、偽手術コントロール群(sham)、2,4,8週時の卵巣摘出群(OVX)、卵巣摘出運動群(OVX+Ex)を作成し、計10群とした。評価項目は、骨塩定量、脛骨海面骨による組織形態計測とした。
3(結果・考察)骨塩定量では、8週で卵巣摘出により骨塩量は減少し、運動によりその減少が抑制された。形態計測は、OVX群では、4週から海綿骨量はsham群と比べ減少した。OVX+Ex群では、4週から海綿骨量はOVX群に比べ増大した。海面骨量への効果は8週まで同様に持続した。骨吸収能は、OVX群では、4週で破骨細胞面および破骨細胞数は、sham群に比べ増大したが、OVX+Ex群では増大しなかった。骨形成能は、OVX+Ex群では8週で、骨石灰化面および骨形成率はOVX群に比べ増大していた。
4(結論)卵巣摘出マウスにおける自発的クライミング運動は、卵巣摘出に伴う海綿骨量減少を抑制する。その抑制効果は、卵巣摘出による吸収亢進作用が抑制された後に、骨形成亢進作用が出現することによる。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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