1、動物および装置 ・2.5-3.0kgの家兎(Japanese White)をペントバルビタールで麻酔し、気管切開し動物用人工呼吸器で換気。麻酔はペントバルビタールとベクロニウムの持続静注で維持した。動脈と静脈にカテーテルを留置し動脈圧測定、血液ガス分析、薬液投与に用いた。 ・動物を腹臥位とし頭を固定し頭頂骨、硬膜を取り除きクラニアルウィンドウを作った。直径30μm前後の軟膜静脈を生体顕微鏡(オリンパス社製、既存)で観察した。映像をカメラシステム(キーエンス社製)で撮影しコンピュータシステム(既存)に記録した。 2、白血球ローリング、接着、血管外遊走、血流速度の測定 ・白血球の可視化のために蛍光物質(rhodamine 6G)を静脈内投与し蛍光生体顕微鏡を用い撮影記録した。実験後、記録した映像を再生し1分間のローリング数、100μmあたりの白血球接着数、血管外遊走数を測定した。 3、脳虚血の作成 ・左右の総頸動脈に糸をかけ、閉塞、再灌流を可能にする。脳虚血は両総頚動脈の閉塞と脱血による平均血圧の低下(50mmHg)により行った。再灌流は総頸動脈の閉塞の解除と返血により行った。 4、プロトコール ・実験のための準備終了後、麻酔をイソフルラン1.5%(I群、n=8)、あるいはプロポフォール6mg/kg/hr(P群、n=8)に変更する。 ・血圧、ガス分析、脳軟膜静脈の記録を行った後、脳虚血を1時間施行、再灌流し測定項目を1時間毎測定する。 ・それぞれの値をI群、P群間で比較する。 ・以上現在予備実験の段階であり順次実験を進める予定である。
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