研究課題/領域番号 |
15591628
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
麻酔・蘇生学
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研究機関 | 徳島大学 (2004) 大阪大学 (2003) |
研究代表者 |
西村 匡司 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (10172701)
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研究分担者 |
藤野 裕士 大阪大学, 医学部附属病院, 講師 (50252672)
内山 昭則 大阪大学, 医学部附属病院, 助手 (00324856)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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キーワード | mechanical ventilation / lung injury / lung protective approach / pressure control ventilation / volume control ventilation / inspiratory flow |
研究概要 |
現在の人工呼吸管理においてガス交換能を改善することよりも重要と考えられていることが肺保護である。一回換気量を小さくすることにより医原性肺損傷の発症を予防し、急性呼吸不全患者の予後が改善することは明らかである。しかし、依然として高い死亡率を改善するには、より肺保護的な人工呼吸管理が必要である。本研究では、一回換気量以外の医原性肺損傷発症要因として吸気流量が関与しているか否かを検討した。 ウサギを麻酔した上で気管切開を行い、pressure-regulated volume control群(PC群)、Volume control群(吸気時間が呼吸サイクルの20%)(VC_<20>群)、Volume control群(吸気時間が呼吸サイクルの50%)(VC_<50>群)の3群に分け6時間換気した。どの群も1回換気量は医原性肺損傷を作成するために30mL/kgで換気回数は20/分とした。換気終了後肺を取り出し乾湿重量比、組織の検討を行った。組織学的評価は肺胞の鬱血、出血、好中球の浸潤、硝子膜の形成について5段階に評価しその合計値とした。結果はPC群が他の2群に比べてガス交換能は傷害されていた。pHは実験期間中3群とも差は認めなかった。コンプライアンスもPC群は他の2群より有意に低値を示した(p<0.05)。6時間の換気終了後の摘出肺の乾湿重量比は有意に高かった(p<0.05)。PC群の肺は肉眼的にも浮腫、点状出血を示していた。組織学的傷害スコアはPC群が他の2群より有意に高値を示した(p<0.05)。本研究における3群のウサギはいずれも1回換気量は実験開始時点で同一であり、その結果プラトー圧も同一であった。医原性肺損傷の発症には一回換気量や気道内圧以外に早い吸気流速により気管支・肺胞にかかる剪断力も関与していると考えられる。この結果は、より肺保護的な人工呼吸管理を行うと言う観点から、臨床的にも有意義なものである。
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