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2004 年度 研究成果報告書概要

培養神経細胞に対する局所麻酔薬とテトロドトキシンの毒性の違い

研究課題

研究課題/領域番号 15591643
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 麻酔・蘇生学
研究機関宮崎大学 (2004)
宮崎大学(医学部) (2003)

研究代表者

笠羽 敏治  宮崎大学, 医学部, 助教授 (80145599)

研究分担者 成尾 浩明  宮崎大学, 医学部, 助手 (10274797)
HAMAKAWA Toshiro  Faculty of Medicine, University of Miyazaki, Department of Anesthesiology, Assistant Professor (50253836)
研究期間 (年度) 2003 – 2004
キーワードLymnaea stagnalis / 局所麻酔薬 / リドカイン / テトロドトキシン / ナトリウムチャネル
研究概要

局所麻酔薬を脊髄くも膜下麻酔に用いると馬尾症候群やtransient neurologic symptomなどの神経傷害を起こす。どの局所麻酔薬にも神経毒性があるが、そのメカニズムは不明である。平成15年度は、局所麻酔薬は神経細胞を破壊するが、同じNa^+チャネル遮断薬のテトロドトキシンでは破壊は認められないことを報告した。平成16年度は、培養中枢神経細胞に局所麻酔薬を投与し、細胞内Na^+濃度を比較する実験を行った。ディッシュ内にリドカインまたはテトロドトキシンを加え、SBFIを用い、細胞内Na^+濃度の変化を測定した。また、ホールセルパッチクランプを用いて、リドカインまたはテトロドトキシンを加えNa^+電流を測定した。テトロドトキシンは、細胞内Na^+濃度を上昇させなかったが、リドカインは、細胞内Na^+濃度を上昇させた。以上のことから、外側からNa^+チャネルをブロックするテトロドトキシンでは細胞は破壊されず、細胞内から作用するリドカインは、Na^+チャネルをブロックする作用の他に、膜電位を上昇させ、細胞の興奮性を高め、細胞内Na^+濃度を増加させる作用があることが明らかになった。さらに、細胞内Ca^<2+>濃度の増加が、傷害の直接原因かどうかを明らかにする目的で、リドカインの代わりにカルシウムイオノフォアを用いて細胞内Ca^<2+>濃度を増加させたとき、またカルシウムキレーターのBAPTAを用いて細胞内Ca^<2+>濃度の増加を抑えたときのリドカインの作用を調べた。BAPTA投与下では、リドカインは、細胞内Ca^<2+>イオン濃度を軽度増加するだけであるが、細胞体を破壊した。カルシウムイオノフォアは、細胞体のCa^<2+>濃度を増加させたが、細胞体は破壊しなかった。以上のことから、リドカインは、細胞内Ca^<2+>イオン濃度の増加を介することなしに細胞を破壊することが示された。

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公開日: 2006-07-11  

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