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2004 年度 実績報告書

シングルチャネル解析からみた麻酔薬のイオンチャネルへの作用と臨床効果への考察

研究課題

研究課題/領域番号 15591662
研究機関日本医科大学

研究代表者

北村 晶  日本医科大学, 医学部, 講師 (30291719)

キーワード麻酔薬 / 作用機序 / パッチクランプ / イオンチャネル
研究概要

全身麻酔薬の作用機序の解明を目的として、Synaptic Networkが構築されたラット皮質ニューロンの初代培養標本から、パッチクランプ法を用いて、自発性抑制性および興奮性シナプス後電流(miniature IPSCおよびEPSC)を記録し、吸入麻酔薬ハロタンと静脈麻酔薬プロポフォールの興奮性および抑制性シナプス伝達へのmodulation作用について調査した。それぞれの麻酔薬がCl^-電流を増強することを確認した。さらにプロポフォールにはない効果として、ハロタンにはシナプス前への作用として電位依存性カルシウムチャネルへの抑制効果があったことを、灌流液がカルシウムフリーの場合とハロタン投与のデータが類似することから見い出し、その結果として伝達物質放出が抑制されることが推測された。
また、Cl^-チャネルにおける単一チャネルレコーディングを取得、解析した。両麻酔薬によりそのコンダクタンスは変化させず、開口確率の増加が確認した。さらに、ハロタンではmean open timeの延長、プロポフォールではinterburst intervalの低下が観察された。
その他、ハロタンは興奮性シナプス伝達のうち、non-NMDA(AMPA)受容体よりもNMDA受容体を有意に抑制することを観察した。これらのように麻酔薬によりその作用機序、効果において相違があり、臨床効果への違いについても考察した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Halothane modulates NMDA and non-NMDA excitatory synaptic transmission in rat cortical neurons.2005

    • 著者名/発表者名
      Kitamura A, Sato R, Sakamoto A, Ogawa R
    • 雑誌名

      J Anesth 19(1)

      ページ: 66-72

  • [雑誌論文] Halothane and propofol modulation of GABA_A receptor-mediated inhibitory postsynaptic currents in rat cortical neurons.2004

    • 著者名/発表者名
      Kitamura A, Sato R, Ogawa R, Narahashi T
    • 雑誌名

      Anesth Analg 99(2)

      ページ: 409-415

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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