研究課題/領域番号 |
15591691
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研究機関 | 香川大学(医学部) |
研究代表者 |
武田 繁雄 香川大学, 医学部, 講師 (10227027)
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研究分担者 |
佃 文夫 香川大学, 医学部, 助手 (40314934)
筧 善行 香川大学, 医学部, 教授 (20214273)
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キーワード | 腎癌細胞 / TRAIL / TRAILレセフター / 抗DR4と抗DR5モノクロナル抗体 / アポトーシス / カスパーゼ / ヌードマウス移植モデル |
研究概要 |
腫瘍壊死因子関連アポトーシス誘導リガンド(TRAIL)より腫瘍細胞に対してもっと高い選択性と殺細胞効果を持つ抗TRAILレセフター抗体、即ち抗DR4と抗DR5モノクロナル抗体を米国Human Genome Sciences Incより提供されたので、これらの抗体を用いて研究を行った。In vitroでの研究において、10人の腎癌患者の組織より作製した初期腎癌培養細胞におけるTRAILレセフターをFlow cytometry法で解析したところ、DR4は10例中1例のみ発現した。対照的にDR5はすべての症例において発現が認められた。またこれらの初期腎癌細胞を用いて抗TRAILレセフター抗体に対する感受性をMTT試験にて測定したところ、DR4を発現した1例の初期腎癌細胞は抗DR4モノクロナル抗体に対して感受性を示したが、DR4を発現しなかった症例の細胞は耐性を示した。一方、抗DR5モノクロナル抗体に対しては用いたすべての初期腎癌細胞が感受性を示していた。さらに抗DR5モノクロナル抗体は腎癌細胞におけるカスパーゼカスケードの活性化を介してアポトーシスを誘導することを証明していた。現在初期腎癌培養細胞をヌードマウス体内に移植し、動物モデルを作製している段階である。今後モデル動物系での抗DR5モノクロナル抗体の有効性、安全性などを検討する計画である。
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