研究概要 |
IL-12遺伝子組み込みマクロファージ(IL-12 gene-modified macrophages)のIL-12分泌レベル、cell surface moleculesの変化の同定、ならびに抗腫瘍効果を検証すべく、現在米国ベイラー医科大学泌尿器科と共同で研究を進めている。マウス腹腔由来のマクロファージ(Mφ)を用い、それぞれコントロール群としてHBSS, uninfected Mφ,βgal gene-modified Mφ,を設定し、治療群としてmIL-12 gene-modified Mφを設定した。またmIL-12、またはβgalの遺伝子組み込みには、アデノウイルスをベクターとして用いた。 フローサイトメトリーによるcell surface expressionの解析において、mIL-12 gene-modified Mφは、コントロール群のMφと比較して、MHC class I、II抗原、およびF4/80抗原発現のMFI(mean fluorescent intensity)が増加していた。また上記で記載した腹腔由来のマクロファージを24-wellプレートで培養し、種々のMOIでベクターをトランスフェクションさせたのち、その培養液中におけるIL-12の産生量についてELISA法を用いて測定した。 その結果MOIの増加と共に培養液中のIL-12濃度も増加し、ほぼ100MOIで一定となる傾向を認めた。以上これらのデータに基づき、抗腫瘍効果の検証を行なっているところである。
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