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2005 年度 実績報告書

SERMによるエストロゲン受容体と転写共役因子間のクロストーク

研究課題

研究課題/領域番号 15591726
研究機関山形大学

研究代表者

小島原 敬信  山形大学, 医学部, 助手 (20344806)

研究分担者 倉智 博久  山形大学, 医学部, 教授 (40153366)
高橋 一広  山形大学, 医学部, 助手 (20292427)
五十嵐 秀樹  山形大学, 医学部, 助手 (80333970)
キーワードエストロゲン / エストロゲン受容体 / SERM / GFP / 成長因子
研究概要

本研究の当初の目的は、選択的エストロゲン受容体モジュレーターの作用機序の一つと考えられるエストロゲン受容体(ER)とそのコアクチベーターの相互作用をGFPも用いて解析する事であった。平成15年にERalpha融合GFPタンパク質の作成と乳がん細胞のcell lineにおける発現実験を行った。ERはリガンドであるエストロゲンを投与する事によってその核内分布が変化する事がこれまでに報告されていたが、非リガンドであるEGFやIGF-1などの成長因子によってもERの核内分布が変化する事が実験の過程で明らかになった。この結果は、EGFまたはIGF-1による細胞膜にある各々の受容体(EGF、IGF-1受容体)を介した細胞内シグナルが核内へ伝達しERの分布を変化させたことを示唆するものである。この現象は、ホルモン依存性の腫瘍のホルモン療法に対する感受性の低下のメカニズムを明らかにする事につながると考えられる。そこで平成16年度は、当初の予定を変更し、リガンド非依存性のER受容体の核内分布の変化のメカニズムについて解析を行った。解析の結果、EGFやIGF-1は、MAP kinase経路またはPI3 kinase経路による細胞内シグナルを介してER受容体の核内分布を変化させていることがわかった。この結果は、ホルモン依存性腫瘍の治療過程でしばしば認められるホルモン療法に対する抵抗性のメカニズムに、MAP kinase経路やPI3 kinase経路が関与する可能性を示唆するものである。平成17年度は、本研究成果を論文にまとめ、Endocrinology 146(9) : 4082-4089に発表した。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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