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2004 年度 実績報告書

低栄養妊娠状態における子宮内プログラミングによる高血圧発症機序の解明〜遺伝子に与える影響及びNOとPG_sの役割〜

研究課題

研究課題/領域番号 15591770
研究機関福島県立医科大学

研究代表者

大川 敏昭  福島県立医科大学, 医学部, 講師 (00254011)

キーワード低栄養 / 妊娠 / 胎児 / 高血圧 / NO / プロスタグランジン / ラット
研究概要

妊娠ラットを妊娠後期に30%の制限給餌を施行し、低出生体重仔を作成、そのラットの体重及び血圧を測定、さらに胸部大動脈の各種血管作動物質に対する反応性について検討した。その出生仔をR群、対照をC群とし、出生時より体重を測定し日齢64日目にTail cuff methodにより血圧を測定した。また雄を使用し、胸部大動脈を摘出し、Mugnus装置にて等尺性の収縮を観察した。使用薬物はNorepinephrine(NE)、Angiotensin II(AT II)、Sodium nitroprusside(SNP)、NO合成酵素阻害剤のL-NAME、AT1受容体拮抗薬であるVarsartanである。出生体重はC群5.2±0.1g、R群4.2±0.1gでR群が有意に小さかった。出生後8週時では両群間で差を認めなかった。血圧は収縮期圧がC群125.4±1.6mmHg、R群131.6±2.2gでR群で有意に高値であった。拡張期圧、脈拍数では両群間で差を認めなかった。血管反応においては、NEは用量依存性に収縮を増強させたが、両群間で差を認めなかった。L-NAMEはC群でNEの収縮を有意に増強させたが、R群では影響を与えなかった。VarsartanはC群でNEの収縮に影響を与えなかったが、R群では収縮を有意に減弱させた。SNP及びAT IIの反応は両群間で差を認めなかった。また雄と雌の間に血圧の差が見られた。低出生体重仔はその後高血圧を発症した。その高血圧ラットは大動脈において、NO遊離障害及びAT II産生亢進が示唆された。その高血圧は雄より雌においてより増強されたので、子宮内環境の影響の受け方には性差があることが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2003

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 低栄養妊娠ラット新生仔の高血圧発症とその機序2003

    • 著者名/発表者名
      橋本敏, 大川敏昭 他
    • 雑誌名

      医学の歩み 207

      ページ: 157-158

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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