研究課題/領域番号 |
15591789
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
森永 伴法 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (10351818)
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研究分担者 |
玉置 知子 (橋本 知子) 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (10172868)
島 博基 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (90104257)
辻 芳之 兵庫医科大学, 医学部, 助教授 (60148658)
中野 芳朗 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (30360267)
吉川 麗月 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (90319864)
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キーワード | 細胞周期 / M期 / cDNAマイクロアレイ / 遺伝子発現 / 細胞死 / 子宮頸癌 |
研究概要 |
子宮頚がん細胞CaSkiの培養温度を低温へとシフトすると、細胞周期の遅延とともにM期の細胞が蓄積し、それに伴って染色体分配や細胞分裂に異常を来す細胞が増加した。これらの現象が何を原因として起こるのかを明らかにするために、温度シフト後の細胞内の遺伝子発現の変化をRT-PCR法を用いて調べた。 ストレスの応答に関与する転写制御因子のうち、ATF群の発現を見ると、ATF2のmRNAが6時間後に60%に、12時間後に38%に低下した。ATF3もシフト後6時間後に75%に、12時間後に49%に低下した。CHOP(C/EBP-homologous protein)とCREB(cAMP responsive element-binding protein)1も6時間から12時間にかけて約60%に低下した。Hsp90やHsp25、あるいは、Hsp90のコシャペロンであるCdc37は変動しなかった。低温ストレスで誘導されるCIRP(cold-inducible RNA binding protein)にも変動が見られなかった。細胞周期を制御する因子のうち、Cdk阻害因子であるp21^<Cip1>のmRNAは12時間目から減少し始め、24時間から72時間目まで低く保たれた。一方、p57^<Kip2>の発現は48時間までに1.8倍に増加した。p53 mRNAは6時間で2倍に増加したのち24時間目に元のレベルまでもどり、72時間後には50%に低下した。紡錘体チェックポイント関連因子MAD2は、M期細胞の集積に伴い、24時間までに3倍以上に発現が増加した。M期の中心体キナーゼSTK15(オーロラA)は12時間で27%に発現が低下したが、その後48時間までに逆に1.7倍に上昇した。STK12(オーロラB)は72時間までに1.5倍に斬増した。Polo-like kinase遺伝子の発現はほとんど変化しなかった。
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