研究課題
基盤研究(C)
1)Notch情報伝達系転写因子RBP-Jの遺伝子的阻害実験細胞の分化にかかわるNotch情報伝達系の転写因子、RBP-Jをマウス内耳器官培養中でアデノウイルスベクター、Cre-loxPシステムを用いてコンディショナルノックアウトした。その結果、有毛細胞の異所性増殖を達成した。2)Notch情報伝達系転写因子RBP-Jの薬剤による阻害実験上記Notch情報伝達系の転写因子RBP-Jの阻害剤、γセクレターゼ阻害剤の投与により有毛細胞の増殖を図る。生後3日齢マウス内耳の器官培養を作製し、γセクレターゼ阻害剤を投与した。1週間の培養により、有毛細胞の異所性増殖を達成した。3)Wnt情報伝達系の転写因子GSK-3βのコンディショナルノックアウト細胞の分化・増殖にかかわるWnt情報伝達系を遺伝子的に操作した。β-カテニン安定化マウス(本学遺伝薬理学講座武藤誠研究室より供与)の内耳を摘出し、器官培養する。アデノウイルスベクターを本マウスに組み込まれたCre-loxPシステムに作用させ、β-カテニンの分解因子GSK-3βがノックアウトする。これによりβ-カテニンの細胞内濃度が上昇し、核内に移行して細胞増殖が開始される。その結果結果でも有毛細胞の異所性増殖所見を得た。4)Wnt情報伝達系の転写因子GSK-3βの薬剤による阻害実験上記β-カテニンの分解因子、GSK-3βを薬剤的に阻害する。代表的な阻害剤3種(Indirubin-3' -monoxime、(2'Z,3' E)-6-Bromoindirubin-3' -oxime(BIO)、Kenpaullone)をマウス器官培養に投与した。前二者の投与によって有毛細胞の異所性増殖所見を得た。
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