研究課題/領域番号 |
15591815
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
北野 博也 鳥取大学, 医学部, 教授 (20153108)
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研究分担者 |
竹田 泰三 高知大学, 医学部, 教授 (50115763)
遠山 育夫 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (20207533)
鈴木 幹男 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (00226557)
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キーワード | 内耳 / 水代謝 / バゾプレッシン / アクアポリン / メニエール病 |
研究概要 |
われわれは内耳におけるバゾプレッシン(VP)の水代謝作動ペプチドとしての役割並びに関連ペプチドについて研究してきた.これまで明らかにしたことは、メニエール病患者をはじめとする内リンパ水腫を有する患者群では、血清中のVP値が高いこと、またVPタイプ2の受容体がラット内耳に発現していることなどを明らかにした.さらにモルモットにVPを投与することにより、内リンパ水腫を形成することから、内リンパ水腫との関連も実験的に証明した.今回の一連の実験では、アクアポリン2(AQP2)がバゾプレッシンを制御していることを明らかにするため、AQP2が内耳で発現しているかを調べた.また内耳でのVPとAQ2との関連を明らかにする為に、RT-PCR法、さらにReal-time PCR法にて、内耳におけるアクアポリン2の発現とバゾプレッシン投与によるAQP2のmRNA量の変化を検討した.今回のわれわれの検討では、蝸牛、内リンパ嚢ともに腎臓と同様のup-regulationが認められ、腎臓と同様に内耳でもAQP2が急速な水の動きにおいて重要な働きを担っていることが明らかになった.すでに内リンパ嚢ではKumagamiらがAQP2の内耳での発現を報告しているが、今回のわれわれの結果は、こられの報告を支持するとともに、内耳でVPおよびAQP2が液性制御に重要な働きを担っている可能生を示唆している。
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