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2005 年度 実績報告書

マウス内耳発生におけるプログラム細胞死と再生に関する分子生物学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 15591839
研究機関川崎医科大学

研究代表者

原田 保  川崎医科大学, 医学部, 教授 (30165021)

研究分担者 宇野 雅子  川崎医科大学, 医学部, 助手 (30341118)
キーワード内耳 / アポトーシス / 非アポトーシス / 再生 / Tunel法 / シスプラチン
研究概要

正常胎生期マウスの内耳に認められるTunel陽性死細胞は、光顕レベルの核形態より、apoptotic dying cell(ADC)とnon-apoptotic dying cell(NADC)に分類できる。正常胎児マウス(コントロール群)の内耳全体のADCは約90%、NADCは約10%であった。親にシスプラチンを付加した胎生マウスでは、内耳全体の死細胞数は変化していなかったがADCは約70%、NADCは約30%であり、コントロール群と比べるとADC/NADC比の変化を認めた。
今回、この現象が事実であるかを確認するため両群の数を増やしたがそれぞれの群の比率に関してはほぼ同様な結果を得た。これらのマウスを使用してAuditory brainstem responseを行ったが、両者の聴力閾値はほぼ同じであった。両群のADC/NADC比の差がなぜ発現するのか、非常に興味深い。そこで両群の差を明確にするため細胞死関連遺伝子であるcaspase-3および8(C-3,C-8)の存在をRT-PCR法にて検索した。前年度と同じ手技で組織標本を作製し、Tunel法で染色後、レーザーキャプチャー・マイクロダイゼションシステムを用いて両群のADCおよびNADCを取り出しC-3,C-8の存在を検索した。非常に技術的に困難であり現在のところそれぞれの群で8匹行ったがC-3,C-8の存在を確認することはできなかった。使用マウスの数を増やし検討したが、両群間のADC/NADC比の差は明らかに生じていたが、聴覚機能の低下は認められなかった。この事実より内耳細胞の再生・機能に関して両群間の差にかかわる因子を発見することは重要と考える。それぞれのcDNAを作製し、より技術の向上を図り、両者の差を現在検索中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Cochlear changes in patients with type 1 diabetes mellitus.2005

    • 著者名/発表者名
      Fukushima Hisaki
    • 雑誌名

      Otokaryngol Head Neck Surg 133・1

      ページ: 100-106

  • [雑誌論文] Endoscopic transantral orbital floor repair with antral hone grafts.2005

    • 著者名/発表者名
      Nishiike Suetaka
    • 雑誌名

      Arch Otolaryngol head neck Surg 131

      ページ: 911-915

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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