研究課題/領域番号 |
15591849
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
菊池 孝信 信州大学, ヒト環境科学研究支援センター, 教授 (50177797)
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研究分担者 |
太田 浩一 信州大学, 医学部附属病院, 講師 (70262730)
吉村 長久 信州大学, 医学部, 教授 (70211662)
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キーワード | 網膜 / RNA結合蛋白 / 神経分化 / ノックアウトマウス / 免疫組織化学 |
研究概要 |
本研究計画では、PTBLP遺伝子を中心にして、その他の神経細胞特異的RNA結合タンパク遺伝子が網膜神経細胞の発生分化過程における役割を細胞生物学、免疫組織化学、電気生理学および分子生物学などの最新の手法を用いて解析し、網膜神経細胞の発生分化過程におけるこれらの遺伝子の生理機能を明らかにする。 (1)神経系培養細胞株PC12とWERI-Rb1細胞を用いて、神経成長因子(NGF)やレチノイン酸によって誘導される神経分化過程におけるPTBLP、HuD、La抗原およびNOVA2などの神経細胞特異的RNA結合タンパク遺伝子の発現動態を検討するために、RT-PCR法を行った。PTBLP遺伝子の発現はこれらの細胞においてHuDやLa抗原の一つであるSSB遺伝子の発現と同程度であった。また、神経分化誘導によるPTBLP遺伝子の発現は増加するが、大きな変化は見られなかった。 (2)PTBLP遺伝子のノックアウトマウスの作製を行った。 PTBLP遺伝子の第1エクソンと第2エクソンを欠失するターゲットDNAを作成し、129/Svj由来のES細胞にエレクトロポレーション法により導入した。相同組換えを起こしたクローンを選択し、キメラマウスの作成を行った。8匹のキメラマウスをC57BL/6Jと交配させ、その内1匹のキメラマウスからPTBLP(+/-)のヘテロマウスを得た。さらに、このヘテロマウスをC57BL/6Jマウスと交配させ、4世代までのヘテロマウスを作成した。 今後は、これらのヘテロマウス同士を交配させ、PTBLP(-/-)のホモ接合体マウスの作成に取りかかる予定である。
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