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2005 年度 実績報告書

重症眼アレルギーのリモデリングにおける樹状細胞-オステオポンチン系の免疫学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 15591869
研究機関福岡大学

研究代表者

内尾 英一  福岡大学, 医学部, 教授 (70232840)

キーワードアレルギー性結膜炎 / 樹状細胞 / オステオポンチン / マウス / カドヘリン / インテグリン
研究概要

[目的]実験的アレルギー性結膜炎モデルにおける抗原刺激による結膜樹状細胞の発現の変化と接着分子,サイトカイン及びオステオポンチンのin vivoにおける変化を解析した。[方法]ランゲルハンス細胞においてその発現が認められている接着分子にはE-cadherinやintegrinがある。OVA(卵白アルブミン)感作による実験的マウスアレルギー性結膜炎において,全身感作14日後にOVA点眼刺激によってアレルギー性結膜炎を発症させ,発症後の結膜上皮内のCD83陽性活性化樹状細胞のE-cadherinやintegrinおよびMHC II, costimulatory molecule,オステオポンチンの発現をそれぞれ,経時的に免疫組織化学的に検討した。また樹状細胞の大型化がどの時点まで見られるか,所属リンパ節におけるオステオポンチン陽性樹状細胞の発現についても合わせて検討した。[結果]結膜上皮内CD83樹状細胞はOVA感作10日後から発現が見られ,OVA点眼刺激後にさらに増加して,点眼後2日目に最も多く見られた。さらに,E-cadherin陽性細胞はOVA感作11日後と,早期からの出現が見られた。Integrin陽性細胞はMHC II陽性細胞と同様に,やや遅れて,OVA感作13日後から出現していた。一方,costimulatory moleculeとオステオポンチン陽性の樹状細胞はOVA点眼刺激後から出現しており,そのピークはOVA点眼2日後で,臨床所見が最も強い時期とほぼ一致していた。以上より,結膜アレルギー反応における樹状細胞の活性化においては,その初期段階の成熟反応において,E-cadherinとintegrinは主要な役割を担っており,これに対しcostimulatory moleculeやオステオポンチンは炎症の進行においてその機能の発現を示していることが示唆され,アレルギー反応の時期に応じた複雑な機序によって,樹状細胞が炎症の重症化に関与していることが推測された。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (6件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 春季カタルの重症化に関与するアレルギー学的要因の多変量解析2005

    • 著者名/発表者名
      内尾英一, 伊藤由起, 永瀬聡子, 野村英一, 西出忠之, 門之園一明
    • 雑誌名

      臨床眼科 59

      ページ: 187-192

  • [雑誌論文] ウイルス性結膜炎の新しい薬物治療2005

    • 著者名/発表者名
      内尾英一
    • 雑誌名

      日本眼科学会雑誌 109

      ページ: 962-985

  • [雑誌論文] アレルギー科診療における眼病変2005

    • 著者名/発表者名
      内尾英一
    • 雑誌名

      アレルギー 54

      ページ: 1250-1253

  • [雑誌論文] アレルギー性結膜疾患の診断と治療2005

    • 著者名/発表者名
      内尾英一
    • 雑誌名

      日本の眼科 76

      ページ: 337-341

  • [雑誌論文] アレルギー性結膜疾患治療薬2005

    • 著者名/発表者名
      内尾英一
    • 雑誌名

      眼薬理 19

      ページ: 52-54

  • [雑誌論文] 病型分類と臨床所見の評価基準2005

    • 著者名/発表者名
      内尾英一
    • 雑誌名

      あたらしい眼科 22

      ページ: 719-724

  • [図書] 眼科プラクティス4巻 眼科所見の捉え方と描き方「結膜異常所見と重症度分類」2005

    • 著者名/発表者名
      内尾英一
    • 総ページ数
      365
    • 出版者
      文光堂

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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