研究課題/領域番号 |
15591874
|
研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
森 樹郎 自治医科大学, 医学部, 講師 (00240721)
|
研究分担者 |
小幡 博人 自治医科大学, 医学部, 講師 (80224301)
水流 忠彦 自治医科大学, 医学部, 教授 (90126128)
|
キーワード | 網膜色素上皮 / 角膜上皮 / ノックアウト / Cre / loxP / トランスジェニック / タモキシフェン |
研究概要 |
網膜色素上皮特異的な遺伝子ノックアウトについては、チロシナーゼ関連蛋白1(TRP1)のプロモーターを用いたTRP1-CreERT2トランスジェニックマウスを作成した。このマウスとZ/APレポーターマウス(Creによって遺伝子組み換えが生じるとアルカリフォスファターゼ遺伝子が機能する)を交配してダブルトランスジェニックマウスを得た。このマウスにタモキシフェン1mgを腹腔内投与すると眼球組織切片上で約70%の網膜色素上皮細胞がアルカリフォスファターゼ陽性となった。一方、少数の視細胞(1%以下)でもアルカリフォスファターゼ陽性となった。他の全身組織では陽性になる細胞は検出されなかった。同様にレチノイド受容体αのfloxed遺伝子をもつマウスと交配すると、同遺伝子の組換えが網膜色素上皮と軽微ではあるが神経網膜で生じることがPCRで確認された。以上より、TRP1-CreERT2マウスは網膜色素上皮に遺伝子組み換えを誘導するシステムとして有用であることが示された。この成果は投稿中である。角膜上皮特異的な遺伝子ノックアウトについては、ケラチン14のプロモーターを用いたCreERT2トランスジェニックマウスとZ/APレポーターマウスを交配して得たダブルトランスジェニックマウスにタモキシフェンを点眼投与することによって一部の角膜上皮細胞でアルカリフォスファターゼ陽性となった。組換え効率についてさらに検討を進めている。
|