研究課題/領域番号 |
15591897
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
形成外科学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
吉本 信也 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (90220748)
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研究分担者 |
一瀬 正治 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (90082156)
喜多 和子 千葉大学, 大学院・医学研究院, 講師 (80302545)
野村 純 千葉大学, 教育学部, 助教授 (30252886)
杉田 克生 千葉大学, 教育学部, 教授 (40211304)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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キーワード | ケロイド / 線維芽細胞 / MAPキナーゼ / 機械的刺激 / JNK / p38MAPK / 周期的伸展 |
研究概要 |
ケロイドは難治性の皮膚肉芽腫であり、過剰な細胞外マトリックスの蓄積や、線維芽細胞の増殖により特徴付けられる異常な創傷治癒の形態である。また、創傷部位を越えて浸潤・進展することにより、腫瘍性の増殖としても捉えられている。創傷治癒過程におけるサイトカイン等の関与については多くの議論がなされているが、ケロイド発症の病因は不明のままであり、このような過剰増殖性瘢痕の治療・予防法の確立は、形成外科領域において緊急かつ重要な課題である。病因を解明する一つのヒントとして、創傷治癒過程における細胞の異常増殖、浸潤及び進展が起こるという点が上げられる。また、それに伴う細胞外基質の不整な蓄積が見出されている。ケロイドはメカニカルストレスを受けやすい前胸部や関節部などの部位に好発することが示唆されている。我々は伸展培養装置NC-500を使用し、コラーゲンコートシリコン膜上でのケロイド線維芽細胞のメカニカルストレス感受性とそのシグナル伝達経路についてウエスタンブロット法によって解析した。この結果、ケロイド線維芽細胞と正常線維芽細胞とでシグナル伝達を担うMAPキナーゼの活性化パターンの違いを見出した(2003年、日本形成外科学会基礎学術集会にて報告)。伸展周期依存性にNF・KF間でJNK, p38のリン酸化レベルの変化に差があることが示された。またケロイド線維芽細胞では正常線維芽細胞に比べてストレス時のコラーゲンおよびTGF-βのmRNAの発現量が多いことを確認した(2004年、日本形成外科学会学術集会にて報告)。
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