| 研究課題/領域番号 |
15591901
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| 研究機関 | 昭和大学 |
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研究代表者 |
土佐 泰祥 昭和大学, 医学部, 講師 (60296986)
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| 研究分担者 |
佐藤 兼重 昭和大学, 医学部, 教授 (50138442)
保阪 善昭 昭和大学, 医学部, 教授 (40156998)
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| キーワード | 抗接着分子抗体 / 虚血再潅流障害 / 皮弁モデル / 抗PSGL-1抗体 / 抗P-selectin抗体 / 抗L-selectin抗体 / E-selectin抗体 / Sprague-Dawleyラット |
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| 研究概要 |
【緒言】皮弁の生着・壊死において虚血再潅流障害で血管内皮細胞に起こる変化が生着を妨げ壊死をもたらす要因の一つになっていると考えられている。ラット皮弁の虚血再潅流障害モデルにおいて、セレクチンファミリーであるL-selectin、E-selectin、P-selectinの抗体投与による抗炎症作用が示唆されたが、シアロムチンファミリーであるPSGL-1による抗体投与により虚血再潅流障害の炎症を軽減できる可能性があるかについて、実験を計画実施した。
【材料と方法】体重約250-300グラムのオスのSDラットの右鼠径部に皮弁を作成し、9時間虚血の後再潅流を行う虚血再潅流障害皮弁モデルを作成する。抗体投与の治療群と生食投与の対照群とに分け、抗体は再潅流15分前に尾静脈よりI.V.にて投与し、対照群は同一条件で生食水を投与した。経過観察は7日間で、皮弁の生着領域および組織学的検索にて各群を比較検討した。
【結果】再潅流後7日目の皮弁生着領域の比較では、9時間虚血抗体投与群では対照群に比べ皮弁生着領域の向上が認められた。組織学的所見の比較では、対照群で炎症細胞浸潤や浮腫に加え一部壊死に陥っており、強い炎症所見が認められたが、抗体投与群では、炎症所見は認められるものの対照群より軽度であった。
【考察】シアロムチンファミリーであるPSGL-1は、細胞間接着、白血球の血管内皮細胞への接着およびローリングを媒介することが知られ、早い時期の炎症作用への関与の可能性やその抗体による治療効果が期待される。今回われわれの実験モデルの皮弁においてPSGL-1に対する抗体投与により、炎症が軽減されたことから、抗炎症作用としての有用性が示唆された。
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