研究課題/領域番号 |
15591906
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
土佐 眞美子 日本医科大学, 医学部, 助手 (30301568)
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研究分担者 |
平井 隆 日本医科大学, 医学部, 助教授 (40208799)
川並 汪一 日本医科大学, 大学院・医学研究科, 教授 (70096973)
モハマッド ガジザデ 日本医科大学, 付置研究所, 助教授 (30190979)
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キーワード | ケロイド / 線維芽細胞 / β-catenin / Wntシグナル |
研究概要 |
ケロイド発生とβ-catenin(Wntシグナル伝達経路)の関係を明らかにする事を第一の目的とし、ケロイド分子病態の解明と新しい標的治療法の確立を最終目的としてこの研究を開始した。 平成15年度は、ケロイドにおけるβ-cateninの発現解析を行った。 1.手術摘出標本よりケロイド凍結標本作成し、免疫組織学的染色を試行して、β-cateninの発現を検討した。30症例中、28症例(93%)にて線維芽細胞の核内および細胞質内に陽性反応を認めた。 2.手術摘出組織よりケロイド由来、正常真皮由来の培養線維芽細胞を樹立してtotal RNA、タンパクを抽出してケロイド部位および正常真皮部位におけるβ-cateninの発現をRT-PCR、ウエスタンブロット法により解析した。mRNAレベルでは20例中17例(85%)で、またタンパクレベルでは、20例中19例(95%)でケロイドにおけるβ-cateninの子高発現が認められた。 以上の結果より、ケロイド部では、正常真皮部と比較してβ-cateninの発現が強かった。 このことがケロイド発生にかかわっている可能性は高いと考える。
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