研究課題/領域番号 |
15591907
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
形成外科学
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
村上 正洋 日本医科大学, 医学部, 助教授 (00239500)
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研究分担者 |
水野 博司 日本医科大学, 医学部, 講師 (80343606)
赤石 諭史 日本医科大学, 医学部, 助手 (10373010)
百束 比古 日本医科大学, 大学院・医学研究科, 教授 (00165135)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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キーワード | 再生医学 / 幹細胞 / 軟骨 / 組織工学 |
研究概要 |
当初ヒト由来脂肪組織幹細胞を用いての研究を予定していたが十分な検体数の確保が困難と判断し、GFPトランスジェニックマウス皮下脂肪を用いての研究に変更し、まずin vitroにおいてヒト由来脂肪組織幹細胞と同様の性質を有する幹細胞が存在することを確認した。 このGFPトランスジェニックマウス由来脂肪組織幹細胞(Adipose derived Stem Cells、以下ASC)を精製分離しコントロール培地内で増殖させた後トリプシン処理にて培養細胞を回収し約1x10^7個/mlのASCs浮遊液を20ulずつ培養デイッシュ上に滴下静地させ、翌日より軟骨細胞分化誘導培地(ダルベッコ変法イーグル培地に1%ウシ胎仔血清、6.25ug/mlインスリン、10ng/ml TGF-b1、50uMアスコルビン酸、1%抗菌/抗真菌剤を添加)に変更し2週間培養を続けたところ、直径1,2mm大の球状を呈する軟骨組織の再生が認められた。この手法を応用し滴下する浮遊液の間隔を縮小させて同様に培養したところ、長径約8〜10mm大の大型の軟骨組織が足場を必要としなくても作成可能となった。この軟骨組織をヌードマウス体内のさまざまな部位に移植し3週間経過観察したところ、腎皮膜下、筋膜下、筋肉内などの比較的血流の豊富な場所では、移植前の大きさをほぼ保ち、組織学的にも軟骨に類似した形態を呈したまま維持されることが分かった。 次に、再生された軟骨組織が長期にわたっても形態が維持できるべく、今回は人工的に合成されたポリペプチド(商品名:PuraMatrix^<TM>)を用い、ASCsから軟骨組織が再生可能かを調べた。3x10^6個のASCsを含んだ1%Pura Matrix TMから構成される細胞浮遊液を調整し他のち、軟骨細胞分化誘導培地内に静かに注いだのちインキュベーター内で培養を開始し8週間まで経過観察した。その結果、開始後2週目には軟骨器質の産生がAlcian Blue染色にて確認されたほか、培養開始後8週間経過しても当初の形状を維持することが可能であった。
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