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2003 年度 実績報告書

唾液腺および歯の発生における新規転写調節因子OASIS遺伝子の発現と機能の解析

研究課題

研究課題/領域番号 15591928
研究機関大阪大学

研究代表者

渥美 友佳子  大阪大学, 大学院・歯学研究科, 講師 (90346164)

研究分担者 児玉 裕美子  大阪大学, 歯学部附属病院, 助手 (00362690)
相川 友直  大阪大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (00362674)
小川 裕三  大阪大学, 大学院・歯学研究科, 助教授 (10135725)
本間 志保  大阪大学, 大学院・歯学研究科, 助手
キーワード歯胚 / OASIS / 形態形成 / 転写因子 / 上皮間葉相互作用 / 唾液腺 / 遺伝子発現 / マウス
研究概要

胎齢12日のマウス胎仔よりOASIS遺伝子をRT-PCR法にて単離し、これをもとにantisense RNA probeおよびsense RNA probeを作成し、まず歯胚におけるOASIS遺伝子の発現を胎齢12日以降のマウスで検索した。胎齢12日の歯胚では、歯堤(上皮)やその周囲の間葉組織にOASIS遺伝子の発現は認められなかった。胎齢14日の歯胚は、組織学的には蕾状期であり、この時期の臼歯歯胚および切歯歯胚の歯堤にOASIS遺伝子の発現が弱く認められた。さらに発生の進んだ胎齢16日の帽状期歯胚では、臼歯と切歯歯胚でOASIS遺伝子の発現の差が認められた。臼歯歯胚では内エナメル上皮にOASIS遺伝子の発現が認められたが、切歯歯胚では上皮であるapical loopと間葉である前象牙芽細胞にOASIS遺伝子の発現が確認できた。歯胚の発生がさらに進んだ鐘状期前期(胎齢18日)では臼歯歯胚においては内エナメル上皮のうち特に咬頭頂付近と、咬頭頂直下の前象牙芽細胞に強い遺伝子発現が認められた。一方切歯歯胚ではapical loopと前象牙芽細胞にOASIS遺伝子の発現が認められた。生後1日の鐘状期後期では、臼歯のapical loop付近の内エナメル上皮に、切歯においてはapical loopおよび前象牙芽細胞に遺伝子発現が認めえられたが、切歯の前エナメル芽細胞には遺伝子発現は認められなかった。
以上の結果よりOASIS遺伝子は歯の発生段階に応じて、部位および時期特異的に上皮および間葉に発現することが明らかになった。このことは新規転写因子であるOASIS遺伝子が歯胚の形態形成に何らかの役割を果たしていることが明らかになった。現在唾液腺に関して研究を進めている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Ogawa, Y. et al.: "Plasmacytoid cells in salivary gland pleomorphic adenomas : evidence of luminal cell differentiation"Virchows Arch. (In press). (2003)

  • [文献書誌] Ogawa, Y. et al.: "Adenoid cystic carcinoma associated with salivary duct cyst in the submandibular gland : a case report"J Oral Pathol Med. (In press). (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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