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2003 年度 実績報告書

癌細胞の腫瘍形成におけるHP1のエピジェネティックスの解析

研究課題

研究課題/領域番号 15591937
研究機関九州大学

研究代表者

清島 保  九州大学, 大学院・歯学研究院, 助手 (20264054)

研究分担者 小林 家吉  九州大学, 大学院・歯学研究院, 講師 (40243951)
松尾 拡  九州大学, 大学院・歯学研究院, 助教授 (70238971)
坂井 英隆  九州大学, 大学院・歯学研究院, 教授 (80136499)
キーワード癌 / 腫瘍形成 / 転写制御 / ヘテロクロマチン / エピジェネティックス / 細胞形質
研究概要

我々が樹立したヒト口腔扁平上皮癌細胞株MISK81-5とこれを親株とし、腫瘍形成能の異なるsMISK間で、cDNA subtraction法および半定量性RT-PCRを行なった処、差異的発現をみた遺伝子群の中にHP1が含まれていた。このHP1は、ヘテロクロマチン形成に中心的な役割を演じ、染色体の不活性化領域に関与していると考えられ、ヒトでは3つのisoformがある。そこで、癌細胞の腫瘍形成におけるHP1のエピジェネティック機能に着目し、その解明を行なっている。
まず、他の扁平上皮癌や胃癌由来細胞株等におけるHP1 isoformのmRNAの発現量を比較すると、isoformによる特徴がみられ、細胞株の由来した癌の分化度によっても変化が認められた。
次いで、HP1 isoformの細胞内変動による腫瘍細胞の形質変化への影響を検索するため、MISK81-5、sMISKおよび他細胞株に対して遺伝子抑制および過剰発現系の作成を試みた。過剰発現系は、細胞のクローニングを終え、増殖能、腫瘍形成能や浸潤能の変化等を検討している。一方、抑制系はより抑制の強い細胞を得るため、持続的RNAi効果によるknockdown cellの作成を進めている。これらの結果を併せ、遺伝子操作した細胞をヌードマウスに移植し、in vivoでも検討する。
また、GFPをタグとして、腫瘍細胞からクローニングしたHP1 isoformsの腫瘍細胞内の局在を観察すると、核内に広範に広がるものの、DAPI陽性域との重なりを認めた。
さらに、上記遺伝子過剰発現系の細胞を用いて、HP1 isoformの細胞内変動によるMISK81-5とsMISK間で差異的発現を認めた遺伝子群への影響を検討している。
以降、"HP1 isoformの細胞内変動により影響される蛋白の同定と機能および転写制御の解析"等を加え、癌細胞の腫瘍形成におけるHP1のエピジェネティックな機能解析を展開する。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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