研究課題
基盤研究(C)
歯周病原細菌の内毒素(LPS)は、免疫系に非特異的に作用するなど全身的にも様々な影響を与えている。そこで本研究では、マウスを用いて、新生仔期に歯周病原細菌のLPSにさらされることにより成育後免疫系に影響がみられるか否か、サイトカイン量を中心に検討した。BALB/c系マウスを用い、出生当日および1日後、Porphyromonas gingivalisあるいはActinobacillus actinomycetemcomitans LPSを皮下注射した。6ヶ月後、成育した雌マウスにウシ血清アルブミン(BSA)あるいは菌体を腹腔投与し、翌日血清を採取した。血清中の、サイトカイン量、IgE抗体量、BSAあるいはそれぞれの菌体に対する抗体価をEHSA法によって測定した。BSAあるいは菌体腹腔投与後のサイトカインレベルにおいて、新生仔期LPS投与群、特にP.gingivalis LPS投与群、と対照群との間で顕著な差がみられた。BSA投与後には、LPS投与群ではIL-4、IL-5およびIL-6の産生量が対照群に比べ多かった。菌体投与後では、新生仔期LPS投与群のIFNγ量が有意に高いレベルを示した。BSAに対してはLPS投与群の方が抗体価が高い傾向がみられた。またBSA投与後の血清中IgEレベルは、新生仔期LPS投与群の方が対照群に比べわずかに高かった。以上の結果から、新生仔期LPS投与が長期にわたって免疫系に影響をおよぼしていることが示唆された。歯周病に対して唾液タンパク質であるヒスタチンとシスタチンは防御的役割を果たしていることを明らかにした。ヒト内皮細胞および歯肉線維芽細胞の培養上清中に産生されたシスタチンC量を、ELISA法によって測定した。その結果、用いた細胞は、シスタチンCを常に産生しており、歯周病原細菌刺激によって、その産生量にはほとんど変化がないことが明らかになった。
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